熾火 勘定吟味役異聞(二)

熾火 勘定吟味役異聞(二)熾火 勘定吟味役異聞(二)

(おきび・かんじょうぎんみやくいぶん2)

上田秀人

(うえだひでと)

[武家]
★★★★☆☆

前作『破斬』が抜群に面白かった「勘定吟味役異聞」シリーズ第2弾。綱吉時代の恣意的で乱脈な政治を儒学の考え方に沿って革新しようとする新井白石。その手足として白羽の矢が立ったのは、部屋住みのため、本来継ぐはずではない勘定筋の家を継ぐことになった、一放流の剣士・水城聡四郎だった。

前作で、紀伊国屋文左衛門や荻原近江守重秀、後藤庄三郎光富らの、小判改鋳をめぐる不正を暴いた聡四郎。今回立ち向かうのは、吉原運上金をめぐる疑惑。隆慶一郎さんの『吉原御免状』を彷彿させる物語展開に引き込まれた。

ブログ◆
2006-05-09 上田秀人版の『吉原御免状』

物語●荻原近江守重秀を勘定奉行の座から追い落として、水城聡四郎(みずきそうしろう)が得たのは、わずか五十石の加増と新井白石の走狗という烙印であった。逆に、勘定筋を裏切ったことにより、同僚、上司からの恨みを一身に集め、回ってくる書付一枚ない状態だった。そんな折、新井白石は執務部屋に残された吉原運上手控(メモ)から、将軍家が年に一万二千両の運上を取り上げていたことを知る……。

目次■第一章 闇の再動/第二章 金色の操糸/第三章 剣閃の舞/第四章 傾城の戦い/第五章 女城陰陽/あとがき

カバーイラスト:西のぼる
カバーデザイン:多田和博

時代:正徳二年(1712)
場所:江戸城、元大坂町、本郷御弓町、下駒込村、日本橋小網町、幸橋内柳沢美濃守中屋敷、湯島四丁目、吉原、ほか

(光文社文庫・648円・2006/04/20第1刷・409P)
購入日:2006/05/05
読破日:2006/05/08

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