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悪党の裔 上・下

悪党の裔 上
悪党の裔 上・下

(あくとうのすえ)

北方謙三

(きたかたけんぞう)
[南北朝]
★★★★

一月ばかりかけてお風呂の中で読み続けたのがこの本です。北方南北朝の第4弾で、主人公は播磨の悪党赤松円心。嘉吉の乱で、「妖櫻記」(皆川博子・著)で、将軍義教を殺したとして描かれている赤松満祐は、その曾孫。
この作品では、鎌倉中期以降に反幕府、半荘園領主的な武装集団として台頭してくる「悪党」と呼ばれる連中を描いています。「悪党」の「悪」は「悪しき」ものの意味だけでなく、「強き」「猛々しき」の意も含まれているそうです。
円心と正成、尊氏の三人三様の激動する時代に対する処し方の違いを興味深く描いています。従来わかりにくかった鎌倉末から建武の新政にかけての混沌さもかなり解析できました。
●播磨の悪党の首魁には大きすぎる夢だった。おのが手で天下を決したい――楠正成と出会った日から、待望が胸に宿った。軍資金を蓄え兵を鍛えて時を待ち、遂に兵を挙げた。目指すは京。倒幕を掲げた播磨の義軍は一路六波羅へと攻め上る。寡兵を率いて敗北を知らず、建武動乱の行方を決した男――赤松円心則村を通して描く渾身の太平記。(上巻)
苦闘の末に、倒幕はなった。だが恩賞と官位の亡者が跋扈する建武の新政に、明日があるとは思えなかった。乱がある――播磨に帰った円心は、悪党の誇りを胸にじっと待つ。そして再び、おのが手で天下を決する時はきた。足利尊氏を追って播磨に殺到する新田の大軍を、わずかな手勢でくい止めるのだ赤松円心則村を通して描く渾身の太平記!(下巻)

カバー:西のぼる
解説:清原康正
時代:嘉暦三年(1328)
(中公文庫・上560円、下480円・1995/12/18)
購入日:1997/01/15
読破日:1997/03/14

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