「時代小説★2025年9月の新刊情報(単行本)」を公開

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『梧桐に眠る』|澤田瞳子|潮出版社

梧桐に眠る2025年9月1日から9月末日の間に、単行本(ソフトカバー含む)で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2025年9月の新刊(単行本)」を公開しました。

今月の注目作は、澤田瞳子さわだとうこさんによる歴史長編小説『梧桐ごとうに眠る』(潮出版社)です。

本作は、2021年『星落ちて、なお』第165回直木賞を受賞した澤田さんが、月刊「潮」2022年2月号から連載を開始した作品を単行本化したものです。

あらすじ
天平の寧楽(奈良)、欲望渦巻く平城京に投げ出された異邦人と浮浪者たち。

国家の秘事に巻き込まれて唐から来朝した袁晋卿(えんしんけい)は、不安と孤独の中での生活を強いられます。やがて浮浪児たちと出会い、心を通わせながら、ともに争いの渦にもがき生きていきます。

彼らの姿を稀代の作家が精緻な筆致で描き、衝撃のデビュー作『孤鷹の天』へとつながっていく物語です。

(『梧桐に眠る』Amazon内容紹介より抜粋・編集)

ここに注目!

タイトルの「梧桐」とは、中国原産の落葉樹「青桐(あおぎり)」の中国名です。大きな手のひら状の葉と青緑色の樹皮が特徴で、街路樹や公園樹として広く利用されてきました。古来より詩歌の題材として親しまれ、鳳凰が宿る木ともされ、吉兆のシンボルとされています。

本作は、2010年に『孤鷹の天』で小説家デビューして以来、著者が最も得意とする奈良時代を舞台にした歴史小説です。八世紀の奈良、玄昉と吉備真備の企みによって海を渡ることになった男・袁晋卿。遣唐使に伴われて長安から日本にやってきた彼は、言葉も通じない国で孤独と不安に苛まれながらも、浮浪児たちと出会い、心を通わせていきます。

「異邦人×浮浪児」という設定に大いにそそられます。

時代小説★2025年9月の新刊情報(単行本)
時代小説★単行本新刊情報|2025年9月の新刊(1日→末日)2025年9月1日から9月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書、古典日本文学の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ペ...
今回取り上げた本



澤田瞳子|時代小説ガイド
澤田瞳子|さわだとうこ|時代小説・作家1977年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業、同大学院博士前期課程修了。2010年、『孤鷹の天』でデビューし、同作で第17回中山義秀文学賞を受賞。2013年、『満つる月の如し 仏師・定朝』で第2回本屋...