2023年時代小説SHOWベスト10、発表!

捕物

捕物

大火が変えた人生模様を描く捕物小説

北原亞以子さんの『消えた人達』を読みました。十手持ちで鰻屋の若旦那の爽太が活躍する捕物シリーズ「爽太捕物帖」の第2弾ですが、1作目の『昨日の恋』を読んでいなくても楽しめる作品になっています。 昨日の恋―爽太捕物帖 (文春文庫) 作者: 北原...
捕物

「御宿かわせみ」明治編、ホームズっぽくなってきた

平岩弓枝さんの『花世の立春』は「新・御宿かわせみ」シリーズ(明治の「御宿かわせみ」)の第3弾。明治編になってからストーリー展開が速くて、文庫本化が待ちきれずに単行本で読んでいる。単行本ではお気に入りの蓬田やすひろさんの挿絵も入って楽しい。 ...
女性

ハートウォーミングな新感覚時代小説『ガールズ・ストーリー』

あさのあつこさんの『ガールズ・ストーリー』を読んだ。時代小説らしからぬタイトルが『文蔵』に連載していたころ(2008年7月~2009年6月の連載。連載時のタイトルは「当世侠娘物語――ガールズ・ストーリー」)から気になっていた作品。 ガールズ...
捕物

関八州を巡る道中が楽しい―六地蔵河原の決闘

佐藤雅美(さとうまさよし)さんの『六地蔵河原の決闘』は、「八州廻り桑山十兵衛」シリーズの第六弾である。 六地蔵河原の決闘―八州廻り桑山十兵衛 (文春文庫) 作者: 佐藤雅美 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/10/09 メデ...
市井人情

江戸時代の京をガイドする時代小説―公事宿事件書留帳

8月に京都に行ってから、断続的に澤田ふじ子さんの「公事宿事件書留帳」シリーズを読んでいる。第十三巻の『雨女』を読み終えた。このシリーズの魅力のひとつに、京の地理や町の成り立ちから、江戸時代の文化、人々の生活、風習まで、物語の中で興味深く読者...