伝奇

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おらんだ忍者了潤、謎の男の手記を追って蝦夷地へ

浮穴みみさんの文庫書き下ろし時代小説、『おらんだ忍者 医師了潤 秘めおくべし』(中公文庫)を入手しました。伊賀の隠れ里から江戸へ出て、正体を隠して町医者となった上忍の笹川了潤を主人公にした大江戸不思議事件帖の第2弾です。了潤が主命により張り...
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江戸を騒がす妖術遣いの滝夜叉姫vs.おいらん若君

鳴神響一(なるかみきょういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『おいらん若君 徳川竜之進 仇花』(双葉文庫)を入手しました。吉原一の花魁にして、尾張徳川家の御落胤・徳川竜之進が、浮き世の悪鬼を成敗する痛快伝奇シリーズの第2弾です。残暑の吉原が...
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キリシタン騒動に巻き込まれる旗本与一郎

羽太雄平(はたゆうへい)さんの『転び坂 旗本与一郎』を読みました。『峠越え』、『新任家老 与一郎』(『されど道なかば』を改題)、『家老脱藩 与一郎、江戸を行く』に続く、「与一郎」シリーズの第4弾です。家老の嫡男が若くして家老になり、さらに脱...
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江戸初期の武蔵野の自然が美しい傑作伝奇小説

1月12日に北重人(きたしげと)さんの『白疾風(しろはやち)』を購入。作者が2009年8月26日に逝去されたことで、今後文庫化されていく作品の数がカウントダウンしていくことが淋しい。隆慶一郎さんのときみたいでしみじみとした思いにとらわれてし...
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真田家に伝わる斬馬衆―上田秀人さんの新シリーズ

『斬馬衆お止め記 御盾(ざんばしゅうおとめき・みたて)』は、上田秀人さんの文庫書き下ろしの新シリーズ。三代将軍家光時代の松代藩真田家と幕府との攻防を描いている。この時代の真田家当主は信之。『真田太平記』『獅子』などの真田もので、信之の凄さを...