2023年時代小説SHOWベスト10、発表!

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捕物

青色の捕り縄

宇江佐真理さんの『斬られ権佐 (集英社文庫)』を読んでいたら、興味深い記述があった。 … 権佐も父親の次郎左衛門と同じ仕立て屋である。だが、仕事の傍ら、南町奉行所与力、菊井数馬の小者を務めるという裏の仕事も引き受けていた。 嫁の実家にいる権...
芸道

非道、行ずべからず(1)

ここ数年、1年間に100冊の時代小説を読むことを目標にしてきた。昨年、時代小説は文庫で250冊ぐらい刊行されているので、その半分近くをカバーできる計算になる。しかし、実現はなかなか難しい。昨年は93冊と、もう少しで大台に乗るところだった。1...
捕物

欠落ち(1)

GWということで、読書のペースがやや上り、竹内大さんの『欠落ち―公事師政吉御用控 (小学館文庫)』を読了。『神隠し (小学館文庫)』で第一回小学館文庫小説賞佳作入選し、同作品の主人公・公事師の政吉が活躍する捕物シリーズ第3弾だ。 町奉行は町...
捕物

君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話(2)

『君を乗せる舟―髪結い伊三次捕物余話』を読み終えた。髪結いの伊三次が活躍する人情捕物帳の最新リーズだが、今回はちょっと切なくさわやかな余韻が残った。伊三次が小者を務める北町奉行所定町廻り同心不破友之進の息子、龍之介が元服して見習い同心として...
捕物

君を乗せる舟 髪結い伊三次捕物余話(1)

『君を乗せる舟―髪結い伊三次捕物余話』を読んでいたら、髪結いの伊三次が奈良茶飯を食べるシーンが出てきた。  …  吾妻橋を渡った辺りから糠のような細かい霧雨が降ってきた。傘を差すほどではないが黙っていると顔が濡れる。伊三次は台箱を持ち換えて...