市井人情

市井人情

照降町を舞台にした人情時代小説

今井絵美子さんの『雁渡り』を読み始めた。今井さんは、『鷺の墓』『雀のお宿』で注目される、新進時代小説家。前2作は瀬戸内の一藩を舞台にした、連作形式の武家小説。一転して、今回は江戸の日本橋北内神田の堀江町、小舟町、小網町の三町、通称照降町(て...
剣豪

赤目小籐次と水戸藩と間宮林蔵

佐伯泰英さんの『騒乱前夜』を読み始めた。『御鑓拝借』『意地に候』『寄残花恋』『一首千両』『孫六兼元』に次ぐ「酔いどれ小籐次」シリーズの第六弾だ。主人公の赤目小籐次は、五十歳の中年で、五尺一寸(153センチ)の矮躯に大顔、禿げ上がった額に大目...
市井人情

狂言作者、並木五瓶ってどんな人?

松井今朝子さんの『二枚目』の主人公並木拍子郎は、狂言作家並木五瓶の弟子という設定。芝居の種に使えそうな話を町で拾ってくるのが仕事。五瓶は、拍子郎の仕入れてきた話から想像をたくまくしく勝手な当て推量をするのを楽しみにしていた。しかし、物事を理...
市井人情

二枚目ってほめ言葉じゃないんだ

松井今朝子さんの『二枚目』を読み始めた。『一の富』に続く、人気狂言作者並木五瓶(なみきごへい)と弟子の拍子郎が活躍する捕物帳「並木拍子郎種取帳」シリーズの第二弾だ。一の富―並木拍子郎種取帳 (時代小説文庫)作者: 松井今朝子出版社/メーカー...
市井人情

江戸の花火と鍵屋、玉屋

山内美樹子さんの『十六夜華泥棒』は江戸情緒を感じさせる捕物小説。読んでいたら、江戸の花火について解説されていた箇所があり、興味深かった。十六夜華泥棒―鍵屋お仙見立絵解き (光文社時代小説文庫)作者: 山内美樹子出版社/メーカー: 光文社発売...