芸道

武家

女流書家の周りで起こる事件の数々。江戸「書道」小説、登場

梶よう子さんの時代小説、『墨の香(すみのか)』(幻冬舎時代小説文庫)を入手しました。本書のヒロインの岡島雪江は、千三百石の旗本の二十六になる娘。ひと月前に婚家を出て実家に戻り、書の道を学ぼうという若い娘たちに筆法指南を始めます。岡島家の先祖...
市井人情

清洲亭に幽霊が出た!? 芸と人情が満載の落語時代小説第2弾

奥山景布子(おくやまきょうこ)さんの文庫書き下ろし時代小説、『すててこ 寄席品川清洲亭(二)』(集英社文庫)を入手しました。気のいい大工棟梁・秀八は恋女房のおえいと共に、念願だった寄席を開きます。幕末の品川に開いた寄席を舞台に、笑いと人情が...
市井人情

江戸の数学と愛をテーマにした傑作時代小説

鳴海風(なるみふう)さんの『円周率を計算した男』を読んだ。10年ぐらい前に単行本で刊行されたときに読んでいるが、例によってストーリー展開など細部の記憶がすっかり抜け落ちていたので、初めて読むような感じで面白く読めた。鳴海さんは、1992年に...
江戸

江戸時代の絵師を題材にした珠玉の短篇集

葉室麟(はむろりん)さんの『乾山晩愁(けんざんばんしゅう)』を読んだ。葉室さんは、表題作の「乾山晩愁」で2005年第29回歴史文学賞を受賞してデビューし、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞を受賞した新進気鋭の時代小説家。乾山晩愁 (...
武家

天保の改革の暗部を探る、女狂言師の活躍を描く

杉本章子さんの『お狂言師歌吉うきよ暦』を読んだ。お狂言師とは、大名家の奥向きへあがって狂言を披露する者のこと。お狂言師歌吉うきよ暦 (講談社文庫)作者: 杉本章子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/12/12メディア: 文庫この商...