2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

幕末維新

オンデマンド本

江戸情緒とトリックが堪能できる、遊び心ある「捕者帳」

泡坂妻夫(あわさかつまお)さんの捕物小説、『宝引の辰 捕者帳(ほうびきのたつとりものちょう) 第一巻 鬼女の鱗』オンデマンド本を献本いただきました。著者は、2009年2月に75歳で亡くなられましたが、1990年に短篇集『蔭桔梗』で第103回...
ユーモア

大名倒産を目論む父。継いだ御家は火の車、若殿の運命は?

浅田次郎さんの長編時代小説、『大名倒産 上』、『大名倒産 下』(文藝春秋)(文藝春秋)を入手しました。もっと時代小説を書いてほしいと思う作家の一人に、浅田次郎さんがいます。本書は、著者、久々の笑いあり、涙ありのエンターテインメント時代小説で...
単行本

大名の国替え、旗本たちの人事異動――お殿様たちの悲喜劇

歴史家の安藤優一郎さんの歴史読み物、『お殿様の人事異動』(日本経済新聞出版社)を献本いただきました。春は、卒業、入学、進級、入社、転勤、異動など、人の移動が多い時期ですね。江戸時代は、国替えという名の大名の異動(転封)が繰り返されました。大...
伝奇

物凄い剣豪たちのバトル、夢枕獏版「大菩薩峠」

夢枕獏さんの巨編時代小説、『ヤマンタカ 大菩薩峠血風録』上・下巻(角川文庫)を入手しました。未完の大作(ちくま文庫版では全20巻からなる)である、中里介山さんの『大菩薩峠』に、格闘小説の第一人者である夢枕獏さんが挑んだ、全く新しい剣豪小説で...
人物

サムライの時代の終焉に、天はこの男・河井継之助を選んだ

秋山香乃さんの長編歴史時代小説、『龍が哭く 河井継之助』(PHP文芸文庫)を入手しました。河井継之助(かわいつぎのすけ)は、幕末の越後長岡藩の家老でした。その半生は、司馬遼太郎さんの『峠』でドラマティックに描かれたことにより、全国的に知られ...