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灼熱の要塞

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灼熱の要塞
灼熱の要塞

(しゃくねつのようさい)

南原幹雄

(なんばらみきお)
[伝奇]
★★★★☆

『暗殺者の神話』が「ジャッカルの日」としたら、本書は「ナバロンの要塞」か。元日活企画部上がりということで、映画的なエンターテインメントである。ベースは、大佛次郎の『薩摩飛脚』らしい。薩摩藩は、よそ者の潜入を認めず、公儀隠密といえども見つかれば殺された。そのため、薩摩潜入は、片道切符の薩摩飛脚と呼ばれていた。

物語●中町奉行所の与力・神山一平太は、奉行根岸常陸守久恒より、薩摩藩の一大コンビナート・集成館の破壊を命令される。一平太は、同心稲村辰之助、鉄砲鍛冶・国友吉兵衛、船頭の仙吉と薩摩へ向かう。

薩摩潜入の準備として、薩摩弁を身につける特訓や勝海舟の若党の拉致などきめ細かい。また、執拗な鰐塚の郷士との戦い、謎の女、あざみの出現、など文句なく面白い。

映画化するならこのキャスト:神山一平太(館ひろし)、稲村辰之助(竹野内豊)、吉兵衛(三浦浩一)、仙吉(本田博太郎)、根岸常陸守(丹波哲郎)、あざみ(賀来千香子)、薩摩藩中間・伊平次(上島竜兵)、胡蝶(鈴木砂羽)、若党弥三郎(内藤剛志)、まん字屋おなか(万田久子)

カバー:西のぼる
AD:岡邦彦
解説:縄田一男
舞台:文久二年
(集英社文庫・680円・1995/12/20)
購入日:1996/10/01
読破日:1996/11/02

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