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中山道 算学奇談

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中山道 算学奇談中山道 算学奇談
(なかせんどう さんがくきだん)
永井義男
(ながいよしお)
[捕物]
★★★☆☆☆

今年、『算学奇人伝』(TBSブリタニカ)で開高健賞受賞した後の書き下ろし長編第一作。装幀は、『鮮魚師(なまし)』(読売新聞社刊)と同じ菊地さん。表紙を見た瞬間、衝動的に購入。よく見ると出版社が、また変わっていた。

本作品の主人公加藤曳尾庵は、二十年間にわたって綴った日記・随筆集の「我衣」(ちょうど根岸鎮衛の「耳嚢」のようなものか)の作者で実在の人物。そのほか、勝小吉の兄、男谷彦四郎や渡辺崋山らも登場する。

算学を駆使した謎解きゲームが面白いが、もう少し長いとさらにいいのだが。

物語●町医者で寺子屋の師匠をつとめる加藤曳尾庵(かとうえびあん)は、ある日、手習子たちに親指から小指まで、数を数えて行き1000番目に当たる指はどの指かという問題を出題した。二十人の子どもたちが指を折って数を数えている中で、八歳のお春がいち早く答を見つけた。やがて曳尾庵は、この天才少女お春に掛け軸の暗号の謎を解かせるが…。

目次■なし

装幀:菊地信義
装画:「千社札 粋のグラフィズム」(マリア書房刊)
時代:文政五(1822)年
舞台:板橋宿
(幻冬舎・1500円・98/1/10第1刷・227P)
購入日:97/12/21
読破日:97/12/22

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