林蔵の貌 上・下


林蔵の貌(上) (林蔵の貌) (集英社文庫)
林蔵の貌 上・下
(りんぞうのかお)
北方謙三
(きたかたけんぞう)
[人物]
★★★★☆☆

蝦夷地を舞台にした作品というのは、厳しい北の自然の中で人間の本性がでるせいか、緊張感の漲るものが多い。本書では、主人公のひとりがいう「冬をどう味方につけるか。それで私の闘いは決まるような気がする。越冬などという考えでは駄目なのだ」に表される。

『武王の門』以来、お気に入りの北方時代小説であるが、今回はおなじみの南北朝時代から江戸へジャンプ。そこには幕府vs.薩摩・朝廷といったプレ幕末の様相があった。

ところで、崩れた顔というとたけしさんのことが頭に浮かび、林蔵にダブらせて読め、異相の主人公にもかかわらず親近感がもてた。

物語●越前の船頭・伝兵衛は謎の武士・野比秀磨を乗せ蝦夷地へと櫓を漕ぐ。そこに待っていたのは凍傷のため顔の半分が崩れた測量家の間宮林蔵。壮大な北の海に広がるロシア、幕府、朝廷、水戸藩、薩摩藩の合従連衡劇。

■ドラマ化するならこのキャスト:間宮林蔵(ビートたけし)、狩野信平(本木雅弘)、野比秀磨(役所広司)、伝兵衛(世良公則)、宇梶屋惣右衛門(永澤俊也)、島津重豪(丹波哲郎)、今和泉景茂(西岡徳馬)、村垣景保(小林稔侍)、小夜(富田靖子)

カバー:百鬼丸
解説:縄田一男
時代:文化十(1813)年
(集英社文庫・各563円・96/11/25)
購入日:95/3/6
読破日:97/4/27

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