2020年単行本時代小説ベスト10、公開

北町奉行は相棒!? この男、一介の同心に非ず、譜代大名なり

殿さま同心天下御免 奉行暗殺誉田龍一(ほんだりゅういち)さんの『殿さま同心天下御免 奉行暗殺』がコスミック・時代文庫より刊行されました。上総国美山藩七万五千石、十二代藩主・弓座右京が活躍する「殿さま同心天下御免」シリーズの第3弾です。

日本橋の煮売り屋で、岡っ引きの報告に耳を傾ける一人の同心。見るからに同心だが、弓座右京と名乗るこの男、実は譜代の上総国美山藩藩主だった。かつて町方同心が支配違いから寺社地に立ち入れず、下手人を取り逃がす場面を目撃し、その不条理を正そうと北町奉行・遠山左衛門尉景元に無理に頼み込んで、自ら同心となったのである。
そんな右京の前に厄介な敵が現れた。腕っ節の強い山伏と、その裏に見え隠れする公儀目付の影。しかも彼らの真の狙いはとんでもない人物の命と判明して……。

譜代大名がはるかに格下の役職である、町奉行所の同心となるというあり得ない奇想天外な設定が面白いところ。捜索の届け出不要、寺社地でも武家地でも、どこにでも出入り自由という特権を与えられた別儀同心という役目で、難解な事件を解決していく、ユニークで痛快な捕物シリーズです。

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『殿さま同心天下御免』(シリーズ第1作)
『殿さま同心天下御免 旗本殺し』(シリーズ第2作)
『殿さま同心天下御免 奉行暗殺』(シリーズ第3作)