藤沢周平作品と犬

新潮文庫から出ている『時代小説―読切御免〈第4巻〉』を読み始めた。今を代表する人気時代小説作家の短篇7編を収録したアンソロジーだ。1巻~3巻同様にラインナップが豪華で気に入っている。今回も藤沢周平さん、北方謙三さん、鈴木輝一郎さん、火坂雅志さんらお気に入りの作家ばかりだ。

さて、藤沢さんの作品だが、「岡安家の犬」が収録されている。海坂藩を舞台にした物語で、晩年の作である。岡安家の人たちに愛されている犬のアカがいなくなり、当主の友人たちとの犬鍋で食されて…、という話で、愛犬家にはショッキングで複雑な思いにさせられる題材。『静かな木』にも収録されているので読んだのは2度目だが、当時よりも犬が身近になったせいか、あまり読み味がよろしくない。

犬を食べる話というと、昔の中国の話にでてくるもののように思っていたが、江戸時代東北地方でもあったことだろうか。ペットというよりも家畜に近い認識の人もいたということか。

犬が活躍する時代小説というと、澤田ふじ子さんの『足引き寺閻魔帳』シリーズの紀州犬・豪が思い出される

静かな木 (新潮文庫)

静かな木 (新潮文庫)