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大江戸仙界紀

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大江戸仙界紀
大江戸仙界紀

(おおえどせんかいき)

石川英輔

(いしかわえいすけ)
[時代SF]
★★★☆

厳密いえば、SF小説になるだろか。しかし、詳細な江戸の風俗描写は下手な時代小説よりずっとためになる。とくに物売りと庶民たちの織りなす歳末風景が秀逸。江戸にかわいい芸者いな吉を、現在に美人編集長で妻の流子をと、うらやましすぎる二重生活を送る作家速見洋介が主人公のシリーズ第4弾。

今回のみどころは、江戸後期の熱海の湯への旅風景と仙境(現在)にやってきたいな吉の見たものは? 杉浦日向子さんとはまたひと味違う(科学者的な視点で見た)江戸礼賛本。

賢くなったコトバ:「お喰積(おくいつみ)」 三方の上に白米を一面に敷いて裏白とゆずり葉を置き、真ん中に本物の松竹梅を立てて、周囲に橙と柚、伊勢海老、かちぐり、かやの実、干柿、ほんだわら、昆布などを配置した正月飾り。蓬莱飾りともいう。

カバー装画:熊田正男
解説:板坂燿子(福岡教育大学教授、「江戸温泉紀行」編者)
舞台:文政9年(1826)の年末年始と現在
(講談社文庫・540円・96/8/15)
購入日:1996/8/10
読破日:1996/8/15

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