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御宿かわせみ 宝船まつり

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御宿かわせみ 宝船まつり御宿かわせみ 宝船まつり
(おんやどかわせみ・たからぶねまつり)
平岩弓枝
(ひらいわゆみえ)
[捕物]
★★★★

最近、新しい「かわせみ」を読むたびに、自分も年を取ったなあと思う。登場人物たちが年を重ねるとともに、その子どもたちがずいぶん大きくなってきた。

と言うこともあるのかもしれないが、この巻では、表題作をはじめ、子どもをテーマにした話が多い。いじめや犯罪の低年齢化など現代にも通じる問題を扱っている。神林通之進と香苗の息子となった麻太郎(香苗の妹七重の友人・琴江の息子)とるいの初対面のシーンもみもの。

物語●「冬鳥の恋」るいは、歳暮の挨拶に神林家を訪れた。そこで、養子となった麻太郎と初めて対面した…。「西行法師の短冊」東吾が講部所から帰ってくると、居間の障子が一枚はずされていて、お吉と見慣れない若い男が顔を突き合わせるようにして何かやっていた。娘の千春が悪戯をしたという…。「宝船まつり」亀戸村の宝船祭で幼児がさらわれた。時を同じくして「かわせみ」に逗留していた名主の嫁が失踪した…。「神明ノ原の血闘」軍艦操練所の同僚にもてなされて夜遅くなった東吾は、湯島天神の裏で盗賊と出会った…。「大力お石」所沢から新しい奉公人お石がかわせみにやってきた…。「女師匠」深川へ出かけたお吉は、混雑する団子屋の前で、人とぶつかった。十五、六の娘が転んでいて、連れのもう一人の娘が騒ぎ出した…。「長崎から来た女」東吾は幕府の練習艦で長崎へ行った…。「大山まいり」岡っ引きの長助は、深川の町内の連中と一緒に大山まいりに出かけた…。

目次■冬鳥の恋|西行法師の短冊|宝船まつり|神明ノ原の血闘|大力お石|女師匠|長崎から来た女|大山まいり

装丁:蓬田やすひろ
時代:万延元年十二月~文久元年七月(1861年)
場所:柳島村、狸穴、亀戸村、駒込神明宮、霊岸島町、門前仲町、東海禅寺、
(文藝春秋・1,095円・99/03/10第1刷・264P)
購入日:99/03/06
読破日:99/03/18

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