2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

青春

武家

「無茶の勘兵衛」シリーズ第二弾

浅黄斑さんの『火蛾の舞』を読み始めた。『山峡の城』に続く「無茶の勘兵衛」シリーズの第2弾である。浅黄さんはミステリー畑の人だが、このシリーズの前作や『芭蕉隠密伝―執心浅からず』などの時代小説も気に入っている。主人公のキャラクター造形がしっか...
市井人情

江戸・鎌倉河岸の若者たちの冒険

佐伯泰英さんの『埋みの棘』を読んでいる。今回は、政次、亮吉、彦四郎の三人が十一年前の少年時代に遭遇した事件が題材になっている。シリーズを通して、三人のキャラクターがしっかり描かれているので、どんな少年だったか容易に想像がつく。理知的で沈着冷...
市井人情

「金流しの十手」携帯ストラップ

佐伯泰英さんの『埋みの棘(うずみのとげ)』を入手する。政次、亮吉、彦四郎の三人が活躍する「鎌倉河岸捕物控」シリーズの第10弾である。埋みの棘―鎌倉河岸捕物控 (ハルキ文庫 時代小説文庫)作者: 佐伯泰英出版社/メーカー: 角川春樹事務所発売...
武家

赤穂浪士討ち入り事件を伏線に描いた作品

花家圭太郎さんの『青き剣舞(あおきけんばい)』を読み終えた。友情と武士道と家族愛のいずれを重視すべきか、己に課せられた命題に、真正面から向き合った一人の若者・桑原玄二郎の青春を描く時代小説。青き剣舞(けんばい) (中公文庫)作者: 花家圭太...
剣豪

江戸の老舗が出てくる時代小説

花家圭太郎さんの『青き剣舞』を読んでいる。主人公の桑原玄二郎と妻のお芙卯は、秋田から江戸に出て、室町三丁目と町年寄喜多村彦右衛門屋敷の間、浮世小路の奥に住まいを借りている。現在の日本橋界隈に相当する、江戸の中心に暮らしているせいか、江戸時代...