2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

武家

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無外流の剣士と坐業

今、宮本昌孝さんの『夏雲あがれ』を読んでいる。東海の小藩で青春を送る三人の青年武士(新吾・太郎左・仙之助)が藩の存亡を賭けて巨悪と戦う時代小説。三人とも直心影流を学んでいるが、物語の中で無外流の剣士が登場し興味深い。「昨日、安富さまに居合を...
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藤沢周平の世界展に行ってきた

かねてから楽しみにしていた「藤沢周平の世界展」に行ってきた。世田谷文学館開館10周年記念ということで、常設展示を1階に移し、2階のフロア全部を使っての大規模な展示だった。夫人の管理がよいせいか、『溟い海』や『暗殺の年輪』などの初期の作品から...
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青春時代小説の名手・宮本昌孝

宮本昌孝さんの作品というと、足利第13代将軍義輝の半生を描いた『剣豪将軍義輝〈上〉鳳雛ノ太刀 (徳間文庫)』『剣豪将軍義輝〈中〉孤雲ノ太刀 (徳間文庫)』『剣豪将軍義輝〈下〉流星ノ太刀 (徳間文庫)』が、剣豪小説としても戦国時代小説としても...
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江戸の旗本の世界へようこそ

江戸学の巨星、三田村鳶魚さんの最後の弟子というキャッチフレーズがついた、小川恭一さんの『江戸の旗本事典 (講談社文庫)』を読了。いろいろな時代小説を読むと、旗本という存在がどんどんわかりづらくなっていく。いろいろな職能や石高、生活ぶりなどが...
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台風で思い出す時代小説は?

台風11号が関東地方に近づいてきた。雨が強くなってきたが、何となくわくわくさせるものがある。時代小説で、台風は野分(のわき)と呼ばれていたが、嵐のシーンが印象に残る作品は意外に少ない。そんな中で海洋小説と呼ばれる、海を舞台に活躍した物語では...