2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

文学賞

伝奇

ダークヒロイン誕生。吉原一花魁の裏の顔は、江戸の鬼退治人

『Cocoon 修羅の目覚め』夏原エヰジ(なつばらえいじ)さんの伝奇時代小説、『Cocoon 修羅の目覚め』(講談社文庫)を入手しました。2018年、著者は、「Cocoon」(単行本刊行時に『Cocoon 修羅の目覚め』に改題)で、第13回...
市井人情

世の底辺で生きて死ぬ男女を描く、瞠目の暗黒時代小説

『日蝕えつきる』花村萬月さんの連作時代小説、『日蝕えつきる(ひはえつきる)』(集英社文庫)を入手しました。天明六年(1786年)元日に起きた皆既日蝕を題材に、その日に命を失った5人の男女の物語を綴った、連作時代小説です。あとがきで、著者は「...
作家

第9回歴史時代作家協会賞発表! 新人賞に『へぼ侍』

7月30日(木)、「日本歴史時代作家協会 公式ブログ」にて、第九回歴史時代作家協会賞(日本歴史時代作家協会主催)の各賞が決定し発表されました。受賞作(太字)と候補作は、以下の通りです。●新人賞坂上泉さん 『へぼ侍』(文藝春秋)加納則章さん ...
単行本

文芸の力で世を治めようと願う源実朝を描く、新人賞受賞作

『言の葉は、残りて』佐藤雫(さとうしずく)さんの長編時代小説、『言の葉は、残りて』(集英社)を入手しました。鎌倉幕府の三代将軍・源実朝を主人公に、頼朝の死後、繰り広げられた覇権争いを描いた歴史時代小説です。著者は、本作品(「海の匂い」を改題...
戦国

「礼」を失った戦国の世に、「礼」の意を問う清張賞受賞作

『天地に燦たり』川越宗一さんの長編歴史時代小説、『天地に燦たり』(文春文庫)を紹介します。本書は、著者のデビュー作で、第25回松本清張賞受賞作品。2019年に刊行した、長編2作目の『熱源』で第162回直木賞を受賞されました。文庫版の解説では...