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水鳥の関 上・下

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水鳥の関 上
水鳥の関 上・下
(みずどりのせき・じょうげ)
平岩弓枝
(ひらいわゆみえ)
[武家]
★★★★☆☆

時代小説では、意外に少ない恋愛をメインテーマにした作品。『水鳥の関』というタイトルにも托されたように、何ともせつなくでドラマチックな作品。平岩さんの作品の場合、よく舞台シーンが頭に思い浮かぶ。この作品も例外ではない。各場面を切り取ると一場の舞台劇となる。

読後に土地鑑がつかめず、『地図で訪ねる歴史の舞台』(帝国書院)で、作品の舞台となった、吉田、新居、舞坂(西からこの順)の位置関係を調べる。なるほど、新居(今切)と舞坂は、ホントに近い。

物語●東海道新居宿の本陣・汐見家では、今切の渡しを越えて来た松平伊豆守信明(三河国吉田藩主)の一行を迎えて、活気づいていた。一行の中には、本陣の娘お美也の義弟・遊佐清次郎がいた。清次郎は、四年ぶりにお美也と再会し、お美也が、夫と死別し、幼子を取り上げられて、婚家を追い出されたも同然の身となった実状を知る…。

目次■本陣の娘/遊佐家の人々/新居の関所/恋車/母と子/新春/気賀の関所/湖北の夏/時の流れ/裏切り/月光/恋人/初雪/新之助の死/方広寺(以上上巻)|変節/女夫/桔梗屋の娘/去り行く日/春のたより/難破/逆怨み/国学者/寺子屋/遠い人/柿/初冬/合縁/湖の春|解説 藤田昌司(以上下巻)

カバー:蓬田やすひろ
解説:藤田昌司
時代:天明七年五月
場所:東海道新居宿、三州渥美郡吉田、舞坂、大知波、三ヶ日、細江
(文春文庫・上巻476円・99/04/10第1刷・325P|下巻476円・99/04/10第1刷・325P)
購入日:99/04/11
読破日:99/04/25

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