捕物

市井人情

江戸の花火と鍵屋、玉屋

山内美樹子さんの『十六夜華泥棒』は江戸情緒を感じさせる捕物小説。読んでいたら、江戸の花火について解説されていた箇所があり、興味深かった。十六夜華泥棒―鍵屋お仙見立絵解き (光文社時代小説文庫)作者: 山内美樹子出版社/メーカー: 光文社発売...
捕物

江戸の美女、笠森お仙が活躍する捕物帳

山内美樹子さんの『十六夜華泥棒』を読んでいる。明和年間(田沼意次の時代)、浮世絵師の鈴木春信の錦絵のモデルとなり、人気者になった谷中・笠森稲荷の茶汲み娘・鍵屋お仙。そのお仙がヒロインとして活躍する捕物帳だ。十六夜華泥棒―鍵屋お仙見立絵解き ...
伝奇

小江戸川越と天海僧正

梅雨の晴れ間の一日、川越散策に出かける。川越は二回目だったが、シルバー案内ボランティアの方にガイドをしていただき、貴重な話がたくさん聞けて、新しい発見が多く、大いに歴史の勉強になった。約半日(四時間)のコースは、以下の通り。本川越駅→喜多院...
市井人情

「かわせみ」文庫新作と野老沢

平岩弓枝さんの「御宿かわせみ」シリーズの第31巻、文庫の最新作『江戸の精霊流し』を読んだ。「かわせみ」を読んでいると、江戸の四季が抒情的に描かれていて、現在の東京の喧騒を忘れて、しばし和める時間がもてる。今回の巻では、お盆の精霊流しのように...
市井人情

大坂を描く時代小説の面白さ

引き続き、築山桂さんの『一文字屋お紅実事件帳 紅珊瑚の簪』を読んでいる。司馬遼太郎さんの短篇など、江戸時代の大坂を描いた時代小説はいくつかある。それらの作品に共通する面白さは、主人公が武士ではなく、商人である点だ。もともと大坂では武士は少な...