2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

武家

市井人情

脱藩さむらい又十郎、船宿で包丁稼業を始める

金子成人(かねこなりと)さんの文庫書き下ろし時代小説、『脱藩さむらい 抜け文』(小学館文庫)を入手しました。人気シリーズ「付添い屋・六平太」の新作刊行が間遠になって淋しい中、著者の別シリーズの「脱藩さむらい」第3弾が刊行されました。藩の身勝...
ミステリー

贋作事件で消えた絵師の真相を探す、若き藩士の苦悩

三好昌子さんの文庫書き下ろし時代小説、『狂花一輪 京に消えた絵師』(宝島社文庫)を入手しました。著者は、『京の縁結び 縁見屋の娘』で第15回『このミステリーがすごい!』大賞の優秀賞を受賞して、2017年にデビュー。嵯峨美術短期大学洋画専攻科...
幕末維新

勝海舟ら、江戸に暮らした士(サムライ)の素顔に触れる

江戸東京博物館で、明日2019年11月4日まで開催されている、特別展「士 サムライ―天下太平を支えた人びと―」に行ってきました。時代小説を読んでいても、武士なのか、侍なのか、その意味するところや使い分けがあいまいになることがあります。 日本...
人物

生きとし生けるものの命を大切にした、将軍綱吉の覚悟

2019年10月31日の未明に起こった、沖縄の首里城焼失に大きなショックを受けました。首里城は、1879年の明治政府によって日本の政治体制に組み入れらた「琉球処分」まで、400年以上にわたり、琉球王国の政治の中心でした。太平洋戦争によって焼...

名古屋城本丸御殿で、尾張徳川家の殿様たちを想う

「尾張名古屋は城でもつ」というフレーズは、民謡伊勢音頭で唄われた「伊勢は津でもつ、津は伊勢でもつ 尾張名古屋は城でもつ」から来ていて、名古屋(の繁栄)は名古屋城のおかげで保たれている(もっている)という意味だそうです。総工費150億円、10...