2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

武家

剣豪

旗本vs.外様大名、勝ったのはどっち?

今、池宮彰一郎さんの『天下騒乱 鍵屋ノ辻』を読んでいる。この物語を読んでいると、江戸初期の幕府の統治方針や武士たちの処世観がよくわかり興味深い。140年にわたる戦国時代の終焉がもたらしたものとは何か?作者の池宮さんは、戦がなくなることにより...
人物

荒木又右衛門と天下騒乱

ようやく、池宮彰一郎さんの『天下騒乱 鍵屋ノ辻』を読み始めた。テレビ東京系の新春ドラマで「天下騒乱 徳川三代の陰謀」を見られた方もいると思う。私は、見逃してしまった。村上弘明さんが荒木又右衛門を演じていたので、見てみたいと思っていたのだが…...
人物

恋川春町と桜田門外の変

『其の一日』を読み終える。「立つ鳥」をはじめとする四編とも佳品ぞろい。「蛙(かわず)」は、四千石の旗本藤枝外記教行(ふじえだげきのりなり)と妻弥津、先代当主の妻で教行の義母本光院の三者の関係がスリリングで、時代小説にラブロマンスの要素を持ち...
幕末維新

運命を変えた一日を描く傑作

諸田玲子さんの『其の一日』を読み始める。第二十四回吉川英治文学新人賞(平成十五年度)受賞作品である。同賞の受賞者で時代小説系の作家には、宇江佐真理さん(第二十一回『深川恋物語』)、東郷隆さん(第十五回『大砲松』)、宮部みゆきさん(第十三回『...
幕末維新

中村彰彦さんと新選組

中村彰彦さんというと、会津藩をテーマにした時代小説の第一人者というイメージが強い。『新選組秘帖』の巻末に収録された東京大学教授の山内昌之さんとの対談「新選組と日本精神」の中で、歴史作家としての処女作は「明治新選組」で、これを出発点にいろいろ...