武家

武家

越前大野が魅力的に描かれた作品

昨日に続いて、浅黄斑さんの『山峡の城 無茶の勘兵衛日月録』について書きたい。青春時代小説として優れた作品になっている。その要因の一つが、主人公の暮らす場所・越前大野が魅力的に描かれていることが挙げられる。藤沢周平さんにおける山形・鶴岡のよう...
武家

越前大野藩を舞台にした青春時代小説

浅黄斑(あさぎまだら)さんの『山峡の城 無茶の勘兵衛日月録』を読んだ。浅黄さんは、『雨中の客』で第14回推理小説新人賞を受賞してデビューし、『死んだ息子の定期券』ほかで第4回日本文芸家クラブ大賞を受賞された、ミステリー小説での活躍で知られる...
市井人情

本所は旗本子弟の社会勉強の場

宇江佐真理さんの『あやめ横丁の人々』を読み終えた。ささやかだけで居心地のいい大切な場所を失ったような喪失感というか、素敵な夢から覚めてしまい、いつもと変わらない現実に直面したときのような思いがする。婿入り祝言の場で新婦を相愛の仲の奉公人に奪...
市井人情

宇江佐真理さんと江戸情緒

『あやめ横丁の人々』を読み始める。宇江佐真理さんらしい、江戸情緒たっぷりの歯切れのいい語り口が楽しい。婿入りの祝言の席上で、昔の映画『卒業』(ダスティン・ホフマンが出ていたやつ)のように、妻を恋人に奪われた大身旗本の三男坊、紀藤慎之介。逆上...
戦国

宮崎県と時代小説

昨晩は、高校時代からの友人と久々に会った。4月から宮崎に単身赴任することになった彼を壮行して酒を酌み交わした。異動する彼にとっても宮崎は想定外だったようだが、私も訪れたことがなくて、宮崎県のイメージというと、シーガイアと、「めざましテレビ」...