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ブックガイド

吉原を舞台に、凛として生き抜く女性の波瀾万丈の物語

志坂圭(しざかけい)さんの第1回本のサナギ賞優秀賞受賞作品、『滔々と紅(とうとうとべに)』を紹介します。本書は、ビジネス書出版で知られるディスカヴァー・トゥエンティワンが、文芸に新風を起こすべく立ち上げた新人賞「本のサナギ賞」の第1回(20...
市井人情

江戸時代ならでは職業、献残屋の手代が活躍する時代小説

江戸時代ならではの職業に、献残屋(けんざんや)があります。献残屋とは、公儀幕臣屋敷や大名屋敷を回り、他所からの進物の余り物を安値で買い取る稼業。手ごろな値での進物の周旋も行っていました。そんな献残屋を描いた、山本一力さんの時代小説『まいない...
ブックガイド

『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』を時代小説ブックガイドにアップ

志川節子さんの『手のひら、ひらひら 江戸吉原七色彩』を時代小説ブックガイドにアップしました。江戸吉原を舞台に、磨かれていく妓(おんな)たちと彼女らを裏から支える男衆が織りなす連作形式の時代小説。「上ゲ屋(あげや)」「保チ屋(もちや)」「目付...
武家

『いのちなりけり』を忘れていた

今年1年の文庫の新刊リストを見ていたら、葉室麟さんの『いのちなりけり』を読みもらしていたことに気付いた。読みたいと思っていた作品のひとつなのに、文庫化されていたことにまったく気付かなかった。3月ごろは、異動したばかりで、余裕がなかったからか...
武家

『みのたけの春』はいい時代小説

志水辰夫さんの『みのたけの春』を読んだ。想像していたような物語ではなかったが、シミタツさんでなければ書けないような深く芳醇な余韻が残る、良い時代小説になっている。今日はもう、時代小説を読むのはよそう。この感じは持ったいないから。みのたけの春...