時代小説の名手、小杉健治さんの『浪人榊市之助 宝剣始末』が宝島社文庫より刊行されました。
上司の妻との密通が発覚し信州高尾藩から江戸深川に逃れた浪人榊（さかき）市之助。しかし、それは家老平木主水の密命による仮の姿だった。藩を二分する世継ぎ騒動の中、世継ぎの証の宝剣「白鷺の短剣」が盗まれ、市之助は密かにその行方を追う役目を負ったのだ。盗賊一味を追う市之助だが探索は難航する……。
「蘭方医・宇津木新吾」や「仇討ち東海道」シリーズなど、新作の文庫書き下ろし時代小説に加えて、復刊された「はぐれ文吾人情事件帖」シリーズも再評価される、小杉さん。本作も2012年8月に竹書房時代小説文庫より刊行された『深川仲町よろず事件帖 密命浪人』を再編集・改題したものです。
意外性のあるシチュエーションと魅力的な主人公、スリリングなストーリー展開で、一気に読ませる作品が多い、小杉さんの時代小説を読みたいと思っていました。竹書房時代小説文庫で発行されたときに見逃していたので、今回はちゃんと押さえておきます。
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『浪人榊市之助 宝剣始末』
