江戸の最先端科学者、渋川春海の半生を描く

冲方丁さんの『天地明察』を読んでいる。碁打ちで算術家の安井算哲こと渋川春海のことは、この本を読むまでほとんど知らなかった。彼が取り組んだ改暦についても何も知らなかった。

 改暦の儀。
 貞享元年三月三日の今日。ついに帝は、かねてから誤謬明らかな現行の暦法を廃し、新たな暦法をもって新時代の暦となすことを発布された。

物語は、渋川春海が渋谷の金王八幡で、絵馬に出題された算術の問題の解答に没頭するシーンから始まる。算術おたくの面目躍如といったところ。冒頭から引きつけられる。算学家(算術家・算方家)を描いた時代小説に面白い作品が多いだけに、続きを読むのが楽しみである。

天地明察