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闇の傀儡師 上・下

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闇の傀儡師 上
闇の傀儡師 上・下

(やみのくぐつし)

藤沢周平

(ふじさわしゅうへい)
[伝奇]
★★★★☆ [再読]

NHKで正月2日に本作品を原作とした正月時代劇「風光る剣」を見たのを機会に6年ぶりに再読する。以前読んだときの記憶が薄く、今まで読んだ藤沢作品の中であまり評価していなかったものだったので、ドラマ化すると聞いたとき意外な感じを抱いた。

冒頭の田沼意次と一橋治済の密談と主人公鶴見源次郎が敵側に捕まる場面は、覚えていたが、他がスッポリと記憶から抜けていたのには驚いた。そんなわけで、初読時よりもうーんと楽しめた。快作『用心棒日月抄』や『よろずや平四郎活人剣』を彷彿とさせる、人物設定や筋立てに職人技が感じられて面白かった。

物語●筆耕家業で気ままに暮らす元御家人の鶴見源次郎は、ひょんなことから公儀隠密に老中松平右近将監宛の密書を託される。老中田沼意次と駿河大納言・忠長ゆかりの秘密結社・八嶽党の結託と陰謀をにおわすものだった。
ドラマ化されたキャスト:鶴見源次郎(中井貴一)、津留(鶴田真由)、お芳(高岡早紀)、細田民之丞(渡辺徹)、ゆき(白鳥靖代)、伊能甚内(葛山信吾)、奈美(持田真樹)、田沼意次(津川雅彦)、松平定信(神田正輝)、一橋治済(中村梅雀)、松平右近(丹波哲郎)、津野弦斎(田村高廣)、八木典膳(羽賀研二)、鶴見ぬい(八千草薫)、鶴見由之助(小野寺昭)、興津新五左衛門(里見浩太朗)、赤石道玄(江守徹)、織江(青山知可子)、まつ(あき竹城)

カバー:蓬田やすひろ
解説:清原康正(文芸評論家)
時代:安永七年初夏
(文春文庫・各440円・1984/07/25)
購入日:1997/01/02
読破日:1997/01/03

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[新装版 闇の傀儡師 (上) (文春文庫)]