単行本★時代小説新刊情報|2022年7月の新刊(1日→末日)
2022年7月1日から7月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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澤田瞳子さんの『恋ふらむ鳥は』。
飛鳥の世に生きた一人の女、額田王は子まで成した大海人王子と別れ、その兄、葛城王子の仕切る宮城で宮人として勤めに邁進します。誰かの妻や母としてではなく、一人の人間、歌詠みとして生きる道を模索しますが、葛城の死、大海人の挙兵で運命は一転します。動乱の飛鳥の世を生き抜いた万葉の歌人・額田王の半生を鮮やかな筆致で描く歴史長編。
赤神諒さんの『はぐれ鴉』。
寛文六年、豊後国・竹田藩で城代一族二十四人殺しという凄惨な事件が起きました。
一人逃げ延びた城代の次男・次郎丸は復讐のため、江戸で剣の腕を磨き、名を変え、叔父で下手人である現城代・玉田巧佐衛門がいる竹田の地を十四年ぶりに踏みました。
次郎丸は、滾る復讐心を支えに必ずや叔父を討つと心に誓うのですが……。
岡本貴也さんの『竹本義太夫伝 ハル、色』。
人形浄瑠璃に革命を起こした“義太夫節の”開祖竹本義太夫。
百姓だった若者が、恋する女のために夢を追い、仲間と共に七転八倒しながら〈新浄瑠璃〉なる芸術を作り上げました。
人生のすべてを芸事に捧げ、〈人形浄瑠璃〉を全く新しい境地に導いた男の、波乱万丈な一代記です
奥山景布子さんの『やわ肌くらべ』。
明治に浪漫主義運動の旗頭「明星」を創刊し、数多の才能を育てた与謝野鉄幹。その人生には、彼に身も心も翻弄された女性たちがいました。
「明星」の草創期を支え、子をなすも裏切られ続けた滝野、歌の才を愛されながら夭折した登美子、鉄幹の妻となり歌人として大成した晶子。心も金も才能も燃やし、自らの足で歩み始めた明治女性たちの不屈の歴史恋愛長編。
青山文平さんの『やっと訪れた春に』。
橋倉藩の近習目付を勤める長沢圭史と団藤匠はともに齡六十七歳。本来一人の役職に二人いるのは、本家と分家から交代で藩主を出す――橋倉藩特有の事情によるものでした。長らく二つの派閥に割れていた藩がひとつになり、橋倉藩にも平和が訪れようとするなか、加齢による身体の衰えを感じていた圭史は、致仕願を出しますが……。
今村翔吾さんの『蹴れ、彦五郎』。
桶狭間での父義元の急死を受け、 彦五郎氏真は駿河今川氏の当主となりました。だが、落日はすぐそこに。蹴鞠の名手であり、歌をこよなく愛した男が見せた最後の心意地とは……。第19回伊豆文学賞最優秀賞を受賞した表題作「蹴れ、彦五郎」をはじめ、小田原征伐で奮戦した北条氏規を描いた「狐の城」など、八編を収録した短編集。
土橋章宏さんの『号外!幕末かわら版』。
嘉永六年江戸。銀次は、低俗なかわら版を売りさばいて人気を博していましたが、黒船をきっかけに人生が変わりました。勝麟太郎、坂本龍馬、吉田松陰、西郷吉之助など、様々な幕末の英雄と出会い、銀次は報道の使命に目覚め、弱き大衆のために立ち上がります。幕末の動乱の中で、真実を追い求めるかわら版屋を描く痛快時代小説。
畠中恵さんの『こいごころ』。
剣呑なお願いをする妖狐・老々丸と笹丸が現れて、またもや若だんなは頭を悩ましています。しかも笹丸は妖としての力が尽きかけているようで、兄やも長崎屋の妖たちもいつもと様子が違います……。あまりに切実な願い、永遠の命を持つはずの妖にとっての最期とは……。シリーズ第21弾。
梶よう子さんの『空を駆ける』。
幕末に会津藩士の娘として生まれたカシ(後の若松賤子)は、女子寄宿学校フェリス・セミナリーへ入学し、やがて、女性の自立と子どもの幸福こそがこの国の未来を照らすと信じ、命を燃やしていきます。一人の女性として、妻として、そして三人の子の母として。激動の明治を懸命に生きた名作児童文学『小公子』の訳者として知られる女性文学者の生涯に新たな光をあてる長編。
北方謙三さんの『チンギス紀 十四 萬里』。
チンギス・カンは、息子たちや将軍を率い、ホラズム国に大軍で進軍しました。長男ジョチはシル河下流の制圧に向かい、次男チャガタイ、三男ウゲディはオトラル攻略を任さました。ホラズム国に遠征するチンギス・カンと四男トルイ、ジェべを、十分な兵力を持つ帝アラーウッディーンと皇子ジャラールッディーンらの軍隊が待ち受けていました。第14巻。
宮部みゆきさんの『よって件のごとし 三島屋変調百物語八之続』。
江戸は神田三島町にある袋物屋の三島屋は、風変わりな百物語をしていることで知られています。
従姉妹のおちかから聞き手を受け継いだ三島屋の「小旦那」こと富次郎は、おちかの出産を控える中で障りがあってはならないと、しばらく百物語をお休みすることに決め、休止前の最後の語り手は、商人風の老人と目の見えない彼の妻でした。老人はかつて暮らした村でおきた「ひとでなし」にまつわる顛末を語りだします。
★2022/07/09 追記
strong>三田誠広さんの『天海』。
家康の知恵袋にして、徳川三代を支え、江戸の繁栄を基礎づけた謎多き僧形の大軍師、天海。比叡山焼き討ちから、三方ヶ原の戦い、本能寺の変、小牧長久手の戦い、関ヶ原の戦いと続く戦国乱世を一〇八歳まで生き抜き、江戸の礎を構築した無双の傑物が辿る戦国絵巻。
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