単行本★時代小説新刊情報|2023年5月の新刊(1日→末日)
2023年5月1日から5月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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皆川博子さんの『風配図 WIND ROSE』
1160年5月、バルト海交易の要衝ゴットランド島。流れ着いた難破船の積荷をめぐり、生存者であるドイツ商人と島民の間で決闘裁判が行われることとなりました。重傷を負った商人の代闘に立ったのは、15歳の少女ヘルガ。義妹アグネが見守る中、裁判の幕が開き、運命が動き出します。
ドイツ商人が北へ進出し、ロシア・ノヴゴロドでは政争が頻発するなど動乱の時代を生きた人々を詩歌や戯曲形式も交えて紡ぐ、小説の新たな可能性を拓く意欲作。
畠中恵さんの『おやごころ』
妻のお和歌が子を宿し、お気楽者の麻之助もついに父に。子どもの名前を考えながら、今日も町の揉め事に立ち向かいます。累計150万部の大好評「まんまこと」シリーズの第9弾。
垣根涼介さんの『極楽征夷大将軍』
動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていました。足利直義は、怠惰な兄・尊氏を常に励まし、幕府の粛清から足利家を守ろうとします。やがて後醍醐天皇から北条家討伐の勅命が下り、一族を挙げて反旗を翻しました。
一方、足利家の重臣・高師直は倒幕後、朝廷の世が来たことに愕然とします。後醍醐天皇には、武士に政権を委ねるつもりなどなかったのです。怒り狂う直義と共に、尊氏を抜きにして新生幕府の樹立を画策し始めます。
混迷する時代に、尊氏のような意志を欠いた人間が、何度も失脚の窮地に立たされながらも権力の頂点へと登り詰められたのはなぜでしょうか?
幕府の祖でありながら、謎に包まれた初代将軍・足利尊氏の秘密を解き明かす歴史群像劇。
あさのあつこさんの『渦の中へ おいち不思議がたり』
医塾に通い、医者を目指しつつ、女としての幸せもつかみ取ろうとするおいち。
そんなおいちの祝言の日に毒物混入事件が起きたのです。おいちは、祝言の席から現場となった商家「浦之屋」に駆けつけ、父・松庵らとともに、苦しんでいる人達の手当てに奔走します。
「浦之屋」の若旦那の乳母が服毒死し、菖蒲長屋の元住人の巳助が犯人として名乗り出ました。
この世に思いを残して死んだ人の声を聞けるおいちは、巳助が闇に呑み込まれていく姿を見てしまい、事件の裏に何かある、と思い、真相を突き止めるべく動き始めます。
父の手伝いと勉強、そして家庭をもったおいちは、大切なものや人を守っていけるのでしょうか。人気の青春「時代」ミステリー第6弾。
村木嵐さんの『まいまいつぶろ』
口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた第九代将軍・徳川家重。
しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのでしょうか?
廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まりました。
佐藤賢一さんの『チャンバラ』
有馬喜兵衛、吉岡一門、宍戸某、そして佐々木小次郎。さらには――。
最後の難敵との死闘を終えた宮本武蔵は吐き捨てました。今日まで剣に生きてきて、兵法というほどのものではないな。ただのチャンバラにすぎん……。
「剣聖」とも称される二刀流の達人が、激闘の果てに辿り着いた境地とは?
数多の強敵との名勝負を描き、新たな宮本武蔵像を浮き彫りにします。
高橋克彦さんの『噴怨鬼』
時は平安、都では鬼が疫病を予言したという噂が。最凶の鬼の存在に気付いた陰陽師の弓削是雄は仲間とともに鬼を封じる旅に出ますが……。陰陽師弓削是雄を主人公とした、「鬼」シリーズの最新刊。
西條奈加さんの『隠居おてだま』
老舗糸問屋・嶋屋元当主の徳兵衛は、還暦を機に隠居暮らしを始めました。
風雅な余生を送るはずが、巣鴨の隠居家は孫の千代太が連れてきた子供たちで大にぎわい。子供たちとその親の面倒にまで首を突っ込むうち、新たに組紐商いも始めることとなりました。
商いに夢中の徳兵衛は、自分の家族に芽吹いた悶着の種に気が付きません。やがて訪れた親子と夫婦の危機に、嶋屋一家はどう向き合うのでしょうか。
笑いあり涙ありの人情時代小説『隠居すごろく』、待望の続編!
山本一力さんの『ひむろ飛脚』
嘉永六年元日の加賀藩は苦悩していました。異例の暖冬で氷が作れず、しかし今夏行う将軍への「氷献上」に失敗は許されません。窮状を知った御用飛脚宿・浅田屋は氷の入手、献上日の変更、他藩への協力要請、保冷箱開発と次々現れる難問に知恵と情熱で立ち向かいます。
『かんじき飛脚』『べんけい飛脚』に続く、加賀前田家の「飛脚」を描くシリーズ第3弾。
★2023/05/10追記
藤原緋沙子さんの『絵師金蔵 赤色浄土』
「血の色は厄払いじゃ。万民の不安を払い落とすのじゃ」幕末の土佐に生まれ「絵金」と呼ばれた男、艶やかな色彩で見る者を虜にした異才、激動の生涯。金蔵は類まれなる絵の才能を認められ、江戸で狩野派に学び「林洞意美高」の名を授かり凱旋。国元絵師となりました。しかし、時代は金蔵を翻弄します。人々に「絵金」と親しまれながらも、冤罪による投獄、弟子の武市半平太の切腹、そして、土佐を襲う大地震……。金蔵は絵師として人々の幸せをいかに描くかに懊悩し、やがて、絵金が辿り着いた平和を願う究極の表現とは……。作家生活20周年記念作品。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
●5月1日発売 祥伝社・祥伝社新書 | |||||
『世界を動かした日本の銀』 | 磯田道史、近藤誠一他 | ||||
『最強神社と太古の神々』 | 島田裕巳 | ||||
『ヤバいBL日本史』 | 大塚ひかり | ||||
●5月2日発売 SBクリエイティブ・SB新書 | |||||
『歩いて愉しむ京都の名所 カリスマ案内人が教える定番社寺・名所と味めぐり』 | 柏井壽 | ||||
●5月6日発売 ABCアーク | |||||
『歴史人2023年6月号(鬼と呪術の日本史)』 | 歴史人編集部編集 | ||||
●5月6日発売 KADOKAWA | |||||
『ダ・ヴィンチ 2023年6月号』 | |||||
●5月6日発売 PHP研究所 | |||||
『歴史街道2023年6月号(特集1「五・一五事件の真実」)』 | 歴史街道編集部編集 | ||||
●5月6日発売 朝日新聞出版 | |||||
『歴史道 Vol.27 (週刊朝日ムック)(『古事記』『日本書紀』と古代天皇の秘史)』 | 朝日新聞出版編集 | ||||
★ | 『焼け野の雉 』 | 梶よう子 | |||
●5月9日発売 河出書房新社 | |||||
★ | 『風配図 WIND ROSE』 | 皆川博子 | |||
●5月10日発売 実業之日本社・じっぴコンパクト新書 | |||||
『増補改訂版 奈良「地理・地名・地図」の謎 意外と知らない“まほろば”の歴史を読み解く!』 | 奈良まほろばソムリエの会監修 | ||||
●5月10日発売 文藝春秋 | |||||
★ | 『おやごころ』 | 畠中恵 | |||
●5月10日発売 宝島社・宝島社新書 | |||||
『新解釈 親鸞と歎異抄』 | 島田裕巳 | ||||
●5月11日発売 筑摩書房・ちくま新書 | |||||
『天武天皇』 | 寺西貞弘 | ||||
●5月11日発売 文藝春秋 | |||||
★ | 『極楽征夷大将軍』 →記事:「2023年5月の新刊(単行本)」をアップ | 垣根涼介 | |||
●5月11日発売 本の雑誌社 | |||||
『本の雑誌 480号 2023年6月号』 | 本の雑誌編集部編集 | ||||
●5月12日発売 PHP研究所 | |||||
★ | 『渦の中へ おいち不思議がたり』 | あさのあつこ | |||
●5月15日発売 講談社・講談社選書メチエ | |||||
『中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史』 | 松下憲一 | ||||
●5月16日発売 PHP研究所・PHP新書 | |||||
『謙信×信長 手取川合戦の真実』 | 乃至政彦 | ||||
●5月18日発売 祥伝社 | |||||
★ | 『絵師金蔵 赤色浄土』 →記事:幕末土佐に生まれた天才絵師「絵金」の波瀾の生涯を描く | 藤原緋沙子 | |||
●5月17日発売 新潮社・新潮新書 | |||||
『世界史の中のヤバい女たち』 | 黒澤はゆま | ||||
●5月18日発売 立東舎・乙女の本棚 | |||||
『高瀬舟』 | 森鴎外、げみ | ||||
『家系図で読み解く世界史 ヨーロッパを変えた結婚と離婚』 | 神野正史 | ||||
●5月18日発売 祥伝社 | |||||
★ | 『絵師金蔵 赤色浄土』 | 藤原緋沙子 | |||
●5月19日発売 日経BP 日本経済新聞出版 | |||||
♪ | 『小説小野小町 百夜』 | 高樹のぶ子 | |||
●5月22日発売 新潮社 | |||||
『小説新潮 2023年06月号』 | |||||
●5月22日発売 講談社 | |||||
『小説現代 2023年 06 月号』 | |||||
●5月22日発売 文藝春秋 | |||||
『オール讀物 2023年6月号(警察小説最前線)』 | |||||
●5月24日発売 河出書房新社・河出新書 | |||||
『古事記ワールド案内図』 | 池澤夏樹 | ||||
●5月24日発売 幻冬舎 | |||||
★ | 『まいまいつぶろ』 →記事:障害を抱え廃嫡の危機を乗り越え名君に。九代将軍家重を描く | 村木嵐 | |||
●5月24日発売 中央公論新社 | |||||
★ | 『チャンバラ』 | 佐藤賢一 | |||
●5月24日発売 中央公論新社・中公新書 | |||||
『エルサレムの歴史と文化-3つの宗教の聖地をめぐる』 | 浅野和生 | ||||
『関東軍――満洲支配への独走と崩壊』 | 及川琢英 | ||||
●5月24日発売 朝日新聞出版 | |||||
『司馬遼太郎「街道をゆく」の視点 特装版』 | 小林修写真 | ||||
●5月24日発売 講談社 | |||||
♪ | 『江ノ島奇譚』 | 高田崇史 | |||
●5月25日発売 新潮社・新潮選書 | |||||
『源氏物語の世界』 | 中村真一郎 | ||||
●5月25日発売 文藝春秋 | |||||
★ | 『噴怨鬼』 | 高橋克彦 | |||
●5月26日発売 河出書房新社・河出新書 | |||||
『一神教全史 上: ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の起源と興亡』 | 大田俊寛 | ||||
『一神教全史 下: 中世社会の終焉と近代国家の誕生』 | 大田俊寛 | ||||
●5月26日発売 幻冬舎 | |||||
『小説幻冬 2023年 6月号』 | 幻冬舎編集 | ||||
●5月26日発売 双葉社 | |||||
『小説推理 2023年7月号』 | 双葉社 | ||||
●5月30日発売 大修館書店 | |||||
『はじめての漢詩作り入門』 | 後藤淳一編著 | ||||
●5月31日発売 KADOKAWA | |||||
★ | 『隠居おてだま』 | 西條奈加 | |||
●5月31日発売 幻冬舎・幻冬舎新書 | |||||
『徳川家康と武田勝頼』 | 平山優 | ||||
●5月31日発売 新潮社 | |||||
★ | 『ひむろ飛脚』 | 山本一力 |
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