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破軍の星

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破軍の星
破軍の星

(はぐんのほし)

北方謙三

(きたかたけんぞう)
[南北朝]
★★★★☆

北方南北朝ものの第二弾。北畠顕家の貴公子ぶりと戦や国家観にみせる成熟さのアンバランスがとても爽やか。

奥州藤原氏の末裔を思わせる山の民、安家(あつか)一族を絡めたことが成功の一因か。太平記の主人公たちが登場し、期待を裏切らない活躍ぶりで楽しい。

それにしても、北方時代小説の一番の魅力は、合戦シーンの圧巻ぶりだ。「破軍の星」とは、北斗七星の星のひとつの呼び名。

物語●建武の新政で後醍醐天皇により十六歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、西国で勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏追討の軍を再び起こすが…。
一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。

カバー:西のぼる
AD:亀海昌次
解説:尾崎秀樹
時代:元弘三年十月
(集英社文庫・700円・1993/11/25)
購入日:1996/12/28
読破日:1997/02/07

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