幕末維新

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時代ヒーロー小説、最高の見せ場

エンターテインメント時代小説で、ヒーローの最高の見せ場の一つが、命を懸けて愛する者を救いに行くシーン。とくに主人公が、囚われの身の恋人を助けに赴くが、邪悪で権力をもつ(ときには好色な)敵が前に立ちはだかる。しかも、そこは警固が厳しく、難攻不...
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幕末の佐賀藩と葉隠

『アームストロング砲』は、英国のアームストロング社が開発したアームストロング砲を輸入し、その2年後に日本で初めて製造した佐賀藩のプロジェクトXを描いた短篇。長州藩や薩摩藩が尊皇攘夷や倒幕で燃え上がっている中で、中立を守り、ひたすら西洋風の富...
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レスラーじゃない上田馬之助

司馬遼太郎さんの『アームストロング砲』に収録されている「斬ってはみたが」という短篇に、上田馬之助が登場する。上田馬之助といっても、「まだら狼」のニックネームを持ちヒール役として活躍された元プロレスラーの馬之助さんではない。馬之助さんは、19...
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会津人の誇りと戊辰戦争

戊辰戦争を描いた時代小説は白虎隊の話など、悲惨そうで食わず嫌いのところがあった。そんな苦手意識を変えてくれたのが、中村彰彦さんの時代小説。会津藩士たちの生き様の過酷さを感情的に描くのではなく、史料を丹念に掘り起こして美しい小説に紡ぎ出してい...
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アームストロング砲と佐賀藩

彰義隊の戦いについて調べているうちに、アームストロング砲のことが気になりだして、『アームストロング砲』(司馬遼太郎著)を入手した。アームストロング砲は、幕末随一の科学先進藩、佐賀藩で製造された高性能大砲のことで、彰義隊の戦いをわずか半日で壊...