時代小説●文庫新刊情報|2025年5月下旬の新刊(21日→月末)
2025年5月21日から5月末日にかけて文庫で発売される時代小説の新刊情報をお届けします。おすすめの新刊の紹介文は、Amazonの内容紹介より抜粋・編集しています。各タイトルには、Amazon.co.jpの詳細紹介ページへのリンクを設定しています。 →新刊情報リストを見る
中公文庫
吉川永青さんの『高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門』
第11回日本歴史時代作家協会賞作品賞受賞作です。
時は元禄。文吉は、幼い頃に見た巨大な廻船に憧れ、故郷・紀州で商人を志します。しかし、許嫁の死をきっかけに、「ひとつの悔いも残さず生きる」と決意し、身を立てるために江戸を目指します――。蜜柑の商いで故郷を飢饉から救い、莫大な富を得ながらも、一代で店をたたんだ謎多き人物、紀伊國屋文左衛門。天才商人の生き様に迫る、痛快な歴史時代小説です。
角川文庫
有馬美季子さんの『お葉の医心帖 きずなの百合』
天涯孤独の少女・お葉が、町医者・道庵の診療所を手伝い始めて1年半が経ちました。医術を志して懸命に励む日々の中、他の医者に見放された旗本の奥方が診療所を訪れます。患者を見捨てたのは、お葉にとって因縁のある御典医でした。治療を引き受けたものの、病状はなかなか改善せず、道庵は人知れず苦悩します。そんな師を支えようと寄り添ったお葉がかけた言葉とは――。師弟として、家族として、絆を深めていく2人の姿に心が温まります。胸を打つ、書き下ろしの時代医療小説です。
新潮文庫
山本暎一さんの『大江戸春画ウォーズ UTAMARO伝』
新潮社の旧倉庫で、27年ぶりに“発見”された幻の原稿。それは、TVアニメ『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『宇宙戦艦ヤマト』などを手がけたベテラン・アニメーション作家による、驚きの小説作品でした。
若き天才絵師・歌麿と、彼を育てた蔦屋重三郎、そして仲間たち。さらには彼にまつわる闇の魔物と謎の女・うずめ……。妖艶で怪奇、そして奇想天外。時代小説の枠を超えて疾走する、前代未聞のエンターテインメントがここに開幕します。(解説・森重良太)
笹木一さんの『鬼にきんつば:坊主と同心、幽世しらべ』
「鬼のかわはら」と恐れられる同心・河原小平次には、ふたつの秘密があります。甘い菓子が大好きなこと、そして幽霊が大の苦手であることです。
そんな彼のもとに、「この家には幽霊がいます」と家賃の値下げを求める店子の僧侶・蒼円が現れ、小平次の秘密を見抜きます。やがて、それが人知れず殺された女の霊であることが判明。蒼円の推理を手がかりに、下手人を追い詰めていきます。
異能をもつ美貌の僧侶と、強面ながらも心優しい同心が、市井の謎を解き明かす、大江戸人情推理帖です。(解説・恩田陸)
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■:新装版/復刊
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