2023年時代小説SHOWベスト10、発表!

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強さが際立つ、密命・金杉清之助

「密命」シリーズの最新作『追善』を読んでいる。タイトルは、一年前に影ノ流鷲村次郎太兵衛との戦いで一命を落とした金杉清之助の師・米津寛兵衛に対してのもの。今回の見どころは、シリーズ主人公金杉惣三郎の嫡男・清之助が、回国修行の旅の中で、亡き師へ...
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「密命」第13弾は伊勢、柳生

『追善 密命・死の舞』を入手した。佐伯泰英の代表シリーズ「密命」シリーズの第13弾である。帯に「佐伯泰英、恐るべし」と文芸評論家の縄田一男さんの解説の言葉がキャッチコピーになっていた。その中で二人が対談されたときの話が書かれていた。 先日、...
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天然理心流と柳剛流

司馬遼太郎さんの『アームストロング砲』に、「理心流異聞」という天然理心流のことを書いた短篇が収録されている。天然理心流は、新選組の局長近藤勇が四代当主を継ぎ、土方歳三や沖田総司ら新選組の中核をなした人物を輩出したことで、現在よく知られている...
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柳生十兵衛と伝奇時代小説

『十兵衛両断』が新潮文庫から刊行された。待ちに待った荒山徹作品の文庫化。荒山さんといえば、『高麗秘帖』『魔風海峡』など、豊臣秀吉の朝鮮出兵をテーマにした伝奇時代小説が掟破りの面白さだったことからもっとも注目している作家の一人だ。 歴史を朝鮮...
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日光社参と大納言家基

佐伯泰英さんの『居眠り磐音 江戸双紙 夏燕ノ道』を読み終えた。深川六間堀に住む浪人坂崎磐音を主人公としたシリーズは快調なペースで巻を積み上げて第十四弾になる。今回の読みどころは、十代将軍家治の日光社参をメインに描いたところ。 日光社参は徳川...