2023年時代小説SHOWベスト10、発表!

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貧乏剣術道場の師範代

乾荘次郎さんの『妻敵討ち 鴉道場日月抄』を読み始めた。乾さんには、鳥居耀蔵の晩年を描いた短篇を収録した『孤愁の鬼』という作品集がある。注目している時代小説作家の一人だ。 妻敵討ち (講談社文庫) 作者: 乾荘次郎 出版社/メーカー: 講談社...
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一放流の剣豪ヒーロー、水城聡四郎

上田秀人さんの『秋霜の撃(しゅうそうのげき)』を読んでいる。この時代小説のヒーロー水城聡四郎(みずきそうしろう)は、五百石高のお目見え以上の役人である勘定吟味役である。勘定吟味役というと、幕府の金の出入りいっさいを監督することが任務である。...
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江戸の老舗が出てくる時代小説

花家圭太郎さんの『青き剣舞』を読んでいる。主人公の桑原玄二郎と妻のお芙卯は、秋田から江戸に出て、室町三丁目と町年寄喜多村彦右衛門屋敷の間、浮世小路の奥に住まいを借りている。現在の日本橋界隈に相当する、江戸の中心に暮らしているせいか、江戸時代...
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元禄の世を生きる三人の若侍

花家圭太郎さんの『青き剣舞(あおきけんばい)』を読み始めた。花家さんは、秋田・佐竹藩の名物男・戸沢小十郎がホラを吹きまくる痛快時代小説『暴れ影法師』など「花の小十郎」シリーズでおなじみの時代小説家。今回は、舞台を元禄の世に移して、三人の若者...
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赤目小籐次と水戸藩と間宮林蔵

佐伯泰英さんの『騒乱前夜』を読み始めた。『御鑓拝借』『意地に候』『寄残花恋』『一首千両』『孫六兼元』に次ぐ「酔いどれ小籐次」シリーズの第六弾だ。主人公の赤目小籐次は、五十歳の中年で、五尺一寸(153センチ)の矮躯に大顔、禿げ上がった額に大目...