2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

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女性

江戸の「おくりびと」-三昧聖を描く時代小説

日本映画の「おくりびと」が第81回米アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、納棺師という職業が注目されている。高田郁(たかだかおる)さんの『出世花』は、寺の湯灌場で亡骸を湯で洗い清めて、棺(「早桶(はやおけ)や「座棺」(ざかん))に納めるという、...
ミステリー

若き日の大隈重信の姿を活写

渡辺房男(わなたべふさお)さんの『円を創った男 小説・大隈重信』を読んだ。渡辺さんに注目したのは、『ゲルマン紙幣一億円』を読んでからである。明治政府が発行した紙幣・明治通宝(ドイツの会社が印刷したことから通称ゲルマン紙幣と呼ばれた)の精巧な...
明治

明治をしたたかに生き抜いた元・御家人の記録

安藤優一郎さんの『幕末下級武士のリストラ戦記』を読んだ。幕末に幕府御徒を務めた山本政恒(やまもとまさひろ)の自分史本「政恒一代記」をベースに、その生涯をなぞり、敗者の視点から幕末・明治をとらえた歴史読み物。幕末下級武士のリストラ戦記 (文春...
剣豪

強すぎるがゆえの試練―『宣告 密命・雪中行』

佐伯泰英さんの『宣告 密命・雪中行』を読む。「密命」シリーズの第20巻目にあたる。宣告 ―密命・雪中行(巻之二十) (祥伝社文庫 さ 6-44)作者: 佐伯泰英出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2008/12/11メディア: 文庫 クリッ...
武家

天保の改革の暗部を探る、女狂言師の活躍を描く

杉本章子さんの『お狂言師歌吉うきよ暦』を読んだ。お狂言師とは、大名家の奥向きへあがって狂言を披露する者のこと。お狂言師歌吉うきよ暦 (講談社文庫)作者: 杉本章子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/12/12メディア: 文庫この商...