市井人情山本一力作品の核となる料亭「江戸屋」 山本一力さんの『梅咲きぬ』を読む。『あかね空』や『損料屋喜八郎始末控え』などの、山本さんの時代小説ではおなじみの深川の料亭「江戸屋」の女将である四代目秀弥(ひでや)を主人公とした長編時代小説。 梅咲きぬ (文春文庫) 作者: 山本一力 出版... 2020.01.23市井人情江戸経済
市井人情江戸の人にもお金は大事 『万事金の世』を読み終えた。お金をテーマにした悲喜劇を描いた時代小説のアンソロジーである。この本に収録された作家のラインナップに妙味がある。活躍が目覚しい現役作家から、故人になられた作家まで、バランスがいい。 万事金の世―時代小説傑作選 (...市井人情江戸経済
江戸棄捐令をテーマにした時代小説 山本一力さんの『損料屋喜八郎始末控え』を久々に読み返した。深川を描いた名作をピックアップしていて、本を取り出して読み始めたら面白くて、つい最後まで読んでしまった。この作品は、山本さんの初の長篇時代小説であり、単行本刊行当時(2000年5月ご... 2020.05.04江戸痛快経済
ユーモア現代の戯作者が描く、紀文立志伝 米村圭伍さんの『紀文大尽舞』を読み終えた。 花のお江戸で女だてらに戯作者(江戸時代の小説家)を目指す、湯屋真砂湯の娘・お夢。蜜柑(みかん)船で一夜にして財をなした豪商紀伊国屋文左衛門(紀文)の一代記を書くために、その跡を追い回した。紀文に吉...ユーモア江戸経済
ユーモア紀伊国屋文左衛門とみかん伝説 米村圭伍さんの『紀文大尽舞』を読み始めた。 「沖の暗いのに白帆がみえる あれは紀の国蜜柑船」 と、カッポレの唄にも歌われた、紀伊国屋文左衛門のみかん伝説が紹介されていた。 貞享二年(1685)の秋、紀州有田は、例年になくみかんが大豊作だった... 2021.12.31ユーモア江戸経済