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血疾り 天保剣鬼伝

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血疾り 天保剣鬼伝

(ちばしり・てんぽうけんきでん)

鳥羽亮

(とばりょう)
[剣豪]
★★★☆☆☆

首売りの大道芸で暮らしている島田宗五郎を主人公とした、剣豪小説。シリーズ第3弾にして、最終話と題された作品。何だか、とても残念な思いがする。

真抜流の遣い手の島田宗五郎は、浪人になる前は、陸奥国彦江藩の馬廻役で三十五石であったが、藩の抗争にまきこまれて上役を斬って、出奔し、江戸へ出て両国広小路で途方に暮れている時、堂本座の座頭・堂本竹造に、首屋なる珍商売を勧められ、娘の小雪と生計を立てていた。その宗五郎が、旧藩の御家騒動や堂本座の縄張り争いなどに巻き込まれるのが、このシリーズの特徴のひとつ。

著者の作品の特徴のひとつであるチャンバラシーンの圧巻ぶりに加えて、堂本座という異能集団の個性を生かしたメンバーの活躍ぶりがみどころ。今回もいかんなく発揮されている。江戸の見世物の様子も詳しく描写されていて興味深い。

物語●駒形の伝蔵が興業主を務める大坂下り娘軽業が、西両国で人気を博し、両国を縄張りとする堂本座は閑古鳥が鳴いていた。両国の岸辺で、浪人島田宗五郎と娘の小雪は、首屋の見世物をやっていた。宗五郎の前に、国許で真抜流の道場に通っていた頃の同門の友人青木伸次郎がやってきた。そして十日ほど前に、八年前に宗五郎が国許で斬った藩の重役の息子と三人の剣の遣い手が上府したことを告げた…。

目次■第一章 千両役者/第二章 無念流一門/第三章 巌波/第四章 我が子/第五章 攻防/解説 細谷正充

カバーイラスト:西口司郎
カバーデザイン:多田和博
解説:細谷正充
時代:天保十四年(1843)
場所:西両国、浅草元鳥越町、本所柳原町、浅草茅町、日吉神社、回向院ほか
(幻冬舎文庫・648円・01/06/25第1刷・320P)
購入日:01/06/09
読破日:01/07/12

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