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江戸の音

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江戸の音江戸の音
(えどのおと)
田中優子
(たなかゆうこ)
[江戸入門]

うーむ、困った。音楽的な素養が全くないせいか、書かれていることが1/3も理解できない。やはり実際の音を再現してもらえないと、ピンと来ない。多分TV番組にしてくれたら、半分くらいはわかった気になれるのかもしれないが…。

作者と特別対談「江戸音曲の広がり」をされている、作曲家の武満徹さんの邦楽への造詣の深さは、門外漢からみてもすごい。

三味線が淫なるもので俗の楽器であるという指摘は面白い。「淫」には、下品や淫らというニュアンスのほかに、人の心を惑わすというような意味や、秩序を乱すといった意味、艶があることや潤っていることとかも含んで使っている。また、「サワリ」と呼ばれる、わざと雑音を加えることも江戸の音曲の特徴としてあげている。

物語●名著「江戸の想像力」の作者が、音曲とノイズの問題から探った、江戸文化論の傑作。三味線と歌舞伎を中心に、江戸そして日本、アジアにおける音楽の変容を探る、近世文化論。

目次■はじめに/第一章 三味線と越境するモダニズム/第二章 歌舞伎または夢の群舞/第三章 《対論=武満徹》江戸音曲の広がり/第四章 伝播と涵養、花開く技法/文庫版に寄せて

装画:喜多川歌麿「虫籠と美人」
装幀:菊地信義
(河出文庫・580円・1997/09/04第1刷・205P)
購入日:97/09/23
読破日:98/04/29

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