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乱世を斬る

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乱世を斬る乱世を斬る
(らんせいをきる)
白石一郎
(しらいしいちろう)
[歴史エッセイ]

『天命を知る―乱世に輝く男たち』(PHP文庫、1995年3月刊)に、歴史紀行エッセイを2編加えて、改題したもの。

立花道雪や高橋紹運、黒田家など、白石作品でおなじみの人物たちを取り上げているほか、薩摩がらみの人物も多く取り上げている。とくに、中村半次郎が気になった。ちょうど、『人斬り半次郎』(池波正太郎著)も新潮文庫から発刊されたばかりなので…。

福岡を中心に九州で活躍する作者が、北の果て・野付半島に、海底に沈んだ幻の歓楽郷の謎を求めて旅する、歴史紀行もおもしろかった。

読みどころ●戦国時代に光彩を放った男たちや、波乱のときに、己の信念に生きた男たち、はたまた、変革に取り残された古いタイプの男たちなど、歴史・時代小説を面白くする男たちへの思いとエピソードを綴る、吉川英治文学賞に輝く筆者の歴史エッセイ。

目次■戦国の世に輝いた男たち(奇策好きの合戦嫌い―毛利元就/合戦にもあらわれた慎重さ―徳川家康/実を取るか名を取るか―秀吉と家康の選択/商業的感覚を持った軍略家―黒田官兵衛/乱世を生きぬいたスクラムの力―島津家の四兄弟)|信念が支える波乱の人生(ただ一刀の技を磨きぬいた男―東郷藤兵衛重位/命取りとなった自尊心と商才―千利休/部下の勇猛心を育てる秘術―立花道雪/強烈な美意識が培う最強軍団―薩摩の士魂教育/主君の意地にみな殉じた城―高橋紹運とその家臣たち)|変革に取り残された男たち(名剣士、名大将にあらず―中村半次郎/人望が男を英雄に押し上げた―西郷隆盛/烏合の衆を強力な軍団にした信仰―島原の乱/新旧の個性がぶつかった黒田騒動―栗山大膳/御家人の欲求を理解しない二代目―源頼家/無謀無策な防衛戦、不可解な撤退―蒙古襲来・文永の役)|〈文庫オリジナル収録〉歴史紀行(野付半島 幻の歓楽郷キラクの謎/富貴寺へ 西国巡礼の旅)

カバー装画:西のぼる
(講談社文庫・495円・99/07/15第1刷・284P)
購入日:99/07/23
読破日:99/08/04

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