『傑作! 名手たちが描いた 小説・鎌倉殿の世界』の解題を担当しました。

紀州連判状

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紀州連判状

(きしゅうれんぱんじょう)

信原潤一郎

(のぶはらじゅんいちろう)
[伝奇]
★★★★

蓬田さんの表紙が読書欲をくすぐる一冊。時代は由比正雪の頃。

主人公氷室暉一郎は、ニ十五歳で、紀州藩剣道指南で、柳生但馬守宗矩の高弟・木村助九郎友重の藩道場の、柳生新陰流免許皆伝という、新進気鋭。両親はすでに亡く、女中のおつねと下男の由造と暮らしていた。剣術ばかりか学問の成績もよく、前途洋々。しかも、家老・牧野長虎の末子で一人娘の千穂とも密かに相愛の仲だった。

そんな明朗型ヒーローが、やがて血にまみれていく。しかも、好男子なだけに女難の気配もあり、連判状をめぐる公儀隠密根岸左京や由比一党との絡みもあり、物語は混沌として行く…。

伝奇小説と剣豪小説の両面で楽しめる、一冊。

物語●紀州藩徒士頭役・氷室暉一郎は、中老・林雅楽亮の命令で、藩に入りこんで捕まった、公儀隠密を処刑した。その後も、家老の牧野兵庫頭長虎から、藩主・徳川頼宣の署名を入れた幕府転覆謀議の連判状を由比正雪に届けるように命じられた…。

目次■一、隠密狩り/ニ、愛と野望/三、女郎の恋/四、追跡者の正体/五、天竜川の決闘/六、連判状のからくり/七、江戸の狼たち/八、頼宣入府/九、満ちてくる潮/十、鬼哭/十一、運命の掟/解説 縄田一男

カバーイラスト:蓬田やすひろ
解説:縄田一男
時代:慶安四年(1651)二月
(光文社文庫・667円・03/08/20第1刷・440P)
購入日:03/08/09
読破日:03/09/22

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