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明治十一年の贋札(フェイク・マネー)

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明治十一年の贋札(フェイク・マネー)

(めいじじゅういちねんのふぇいく・まねー)

舞岡淳

(まいおかじゅん)
[明治]
★★★☆☆☆

デビュー作『明治九年の謀略』が面白かった作者の第2弾。

最近、明治初期の贋札事件を扱った作品(渡辺房男著『ゲルマン紙幣一億円』など)が続けて発表されて、ホットな題材の一つといえる。前作では、広沢真臣殺害事件の謎を盛り込んだが、今回は贋札事件の謎を織り込んでいる。

19世紀後半のパリを舞台の一つにしていることもあり、ハイカラな印象を与える時代小説になっている。男同士の友情そして、革命というテーマもフランス的か。

また、同時代人のロートレックを登場させるあたりは、山田風太郎さんの『警視庁草紙』を彷彿させる。

物語●司法省警保助兼大警視の川路利良は、パリの警察機構の視察のために、パリの地を踏んだ。土産物を探してパリの裏町に迷い込んだ川路は、小さないざこざからステッキをもった三十人ばかりの男たちに囲まれ窮地に陥った。そのとき、謎の日本人のリュウ(元水戸藩士・風戸龍三郎)に助けられ、親交を結んだ…。

目次■第一章 一八七三年 パリ/第二章 贋札は海を越えて/第三章 秘密結社《四季の会セゾン》/第四章 川路利良の孤影/第五章 尾張青松葉遺聞/第六章 対峙する二人/第七章 暗闘、影と影/第八章 裏切りへの罠/第九章 銀座夜想曲ノクチュルヌ/第十章 幻のコミューン/第十一章 竹橋事件の闇/第十二章 忍び寄る跫音/第十三章 政府大官の魔手/第十四章 死闘の果てに/第十五章 男たちの挽歌/第十六章 落日の再会/終章 再びパリへ/後記

カバーイラスト:山本タカト
カバーデザイン:宗利淳一
時代:1873年(明治六年)、明治十一年五月
場所:パリ、飯田町、市ヶ谷仲の町、銀座、南佐久間町、両国橋、新富町ほか
(カッパ・ノベルス・838円・01/05/30第1刷・317P)
購入日:01/06/03
読破日:01/06/23

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