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今昔おかね物語

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今昔おかね物語今昔おかね物語
(こんじゃくおかねものがたり)
神坂次郎
(こうさかじろう)
[ユーモア]
★★★☆☆

筆者は、「元禄御畳奉行の日記」でおなじみ。どうも江戸時代のお金の換算法が掴めずに、本書を読んでみることにした。(なかなか時代小説コラムが書けないのも、実はお金の話がしたかったからです)

個人の趣味から言うと、全編江戸時代以前のお金の話にしてもらえたら、もっと良かったのだが…。しかし、一段読み終わると思わずニヤっとしていまう筆致は、興味を先へ先へと引っ張ってくれる。

読みどころ●古今東西(第七十五段以降は海外もの)のお金に振り回される悲喜劇と、そこに描かれる人間性を、おもしろくちょっと哀しく描く、神坂版「今昔物語」。

目次■序段 江戸の単身赴任者/第一段 ヘソクリの馬/第二段 陣借り牢人/第三段 浮気の値段表/第四段 〝逆境〟を買う/第五段 死神の支払証文/第六段 猫ばばの代金/第七段 芝浜/第八段 忍者たちの正月/第九段 情けは人の為ならず/第十段 金もうけ舌先三寸で/第十一段 花見女と臭い話/第十二段 換算法/第十三段 虱と盗賊/第十四段 成金ナンバー・ワン/第十五段 富くじ騒動/第十六段 狸がくれた金/第十七段 百七十両の櫛/第十八段 借金あれこれ/第十九段 元禄の貧乏男/第二十段 雁が運んだ財布/第二十一段 秀吉の大盤振る舞い/第二十二段 山賊がくれた十五両/第二十三段 橋上の聖者/第二十四段 高利貸しの車婆/第二十五段 竹ノ子婆/第二十六段 サムライの赤字家計簿/第二十七段 娘売り美談/第二十八段 千両箱の話/第二十九段 一両の墓/第三十段 ちょっとした誇張/第三十一段 鯨と仙人/第三十二段 後家女房の智恵/第三十三段 馬小屋の熊楠/第三十四段 けったいな親分とおかしな子分/第三十五段 夜光るキノコ/第三十六段 糞尿代三万両/第三十七段 八助の辞世/第三十八段 富豪になるための家訓/第三十九段 ホーデン買います/第四十段 家紋は銭/第四十一段 借金踏み倒し公認の法令/第四十二段 この髭三十両/第四十三段 とうせき藤兵衛/第四十四段 妄執/第四十五段 道中師と僧/第四十六段 怪盗・東海佐市/第四十七段 カネのなる木/第四十八段 風に乗った怪盗/第四十九段 分限者と長者と金持ち/第五十段 与三右衛門出世/第五十一段 黄金伝説/第五十二段 トタンの飛脚/第五十三段 一万両の茶人/第五十四段 金銀かんちがい/第五十五段 茶碗騒動/第五十六段 ふんどし成金/第五十七段 欲なし四郎兵衛/第五十八段 わたくし日和/第五十九段 カネをつかむ話/第六十段 金持ちになる妙薬/第六十一段 銭とサムライ/第六十二段 酔いどれ医者・原南陽/第六十三段 江戸っ子の糞尿代/第六十四段 猫ばばとニセ金/第六十五段 怪力女のヘソクリ/第六十六段 銭の降る夜/第六十七段 不運な男/第六十八段 役得の心得/第六十九段 ルソンの壷/第七十段 銭ゲバ豪傑/第七十一段 さむらい株式会社/第七十二段 ゼニを積む話/第七十三段 腹ぺこ戦士/第七十四段 扇子の使い方/第七十五段 ポカンチコ・ヒルズのジョン/第七十六段 ウィッティントンの猫/第七十七段 怪盗マッシュ/第七十八段 陶の朱公/第七十九段 三つ金玉の傭兵隊長/第八十段 食客ふうけん/第八十一段 餞別の稼ぎ方/第八十二段 夢の中の声/第八十三段 舌先三寸/第八十四段 黄河の花嫁/第八十五段 一切向銭看/第八十六段 剣と美女と馬車/第八十七段 トルコ勘定/第八十八段 死馬の骨を買う/第八十九段 晩香坡まで十五銭/第九十段 怪盗・我来也/第九十一段 釈迦のマネービル/第九十二段 夢が呉れた金/第九十三段 お金の唄/解説にかえて 興津要/カット 村上豊

カバー装幀:村上豊
解説:興津要
(新潮文庫・388円・94/7/1第1刷・259P)
購入日:97/9/23
読破日:98/1/18

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