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波王の秋

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波王の秋
波王の秋
(はおうのとき)
北方謙三
(きたかたけんぞう)
[海洋]
★★★★☆☆

久々の北方時代小説で、胸が熱くなった。衝撃の時代小説デビュー作『武王の門』の海洋版といったところか。懐良親王と小四郎というヒーロー像も相通ずるところがある。普段ダラダラとした生活を送っているだけに、こういう緊張感溢れる登場人物たちをみると、思わず背筋を伸ばしてしまう。

九州の外れということで、従来の日本史では描かれることがない舞台である。そのため、少しとっつきにくいところがある。登場人物で一番知られているのは、明の開祖である朱元璋である。この本を読んで、元寇と倭寇についての知識が深まった。

物語●肥前のとある浜辺に、一人の男が泳ぎ着いた。済州島のナミノオオの密使・竜知勝(竜村知安)だった。上松浦党水軍に手を結ぼうと持ちかけた。やがて両軍の後押しで、波王水軍が旗揚げされた。若き上松浦党の後継・小四郎を大将に、祖国日本と海の平和を守るために…。男たちの熱き想いが、敵である強大な元に立ち向かう…。

目次■第一章 村/第二章 島/第三章 海のけもの/第四章 遠い夏/第五章 火焔/第六章 群一族/第七章 波王水軍/第八章 予兆/第九章 海域/第十章 海の星/第十一章 日没の時/解説・菊池仁

カバー:亀海昌次
解説:菊池仁
時代:南北朝
場所:肥前
(集英社文庫・840円・98/11/25第1刷・559P)
購入日:98/11/22
読破日:98/12/08

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