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「半七捕物帳」江戸めぐり―半七は実在した

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「半七捕物帳」江戸めぐり―半七は実在した
「半七捕物帳」江戸めぐり―半七は実在した
(はんしちとりものちょう・えどめぐり)
今井金吾
(いまいきんご)
[江戸入門]

同じ著者の『「半七捕物帳」大江戸歳事記』が江戸入門書として面白くて役にたったので、第1弾が欲しくなった。

切絵図を片手に、「半七捕物帳」を楽しむ傍らに、物知りの古老(ガイド)がいるといった、贅沢な江戸学入門書。こうして解き明かされると、江戸・東京の町はすっかり変わっているのに、作品自体が古びていないのは、驚嘆に値する。同時にまた、捕物小説としての質の高さもまざまざと見せつけられた感じがした。

いよいよ『半七捕物帳』を全編読んでみたくなった。

読みどころ●「半七捕物帳」を通じて当時の江戸、あるいは明治の東京の姿を再現する画期的な書。この捕物帳の主人公半七親分の一生を、綺堂青年との関わり合いのうちに眺める。日本橋、神田、浅草、向島、深川、赤坂、大久保などの数地域に分け、各地域の半七老人との関わり合いを説明し、各地域の特色や名所についても簡単に解説。

目次■はじめに―半七は実在した―|第一章 江戸と町奉行(1 江戸の範囲/2 下町とは?/3 都庁に当たる町奉行所/4 寺社など他支配との関連/5 岡っ引とその収入/6 捕物帳について)|第二章 半七の生家―日本橋界隈(1 父は木綿店の通い番頭(大伝馬町付近)/2 生家は白木の横町裏(日本橋一丁目付近)/3 半七の生年月日は?)|第三章 半七親分の住居―神田界隈(1 吉五郎の子分時代/2 神田三河町の住居/3 住居の造りは?/4 明神下に住む母と妹)|第四章 綺堂青年の住居―麹町界隈(1 番町に住んでいたおじさん/2 おじさんと半七とのつながり(若い頃の半七の容貌))|第五章 半七と綺堂の出会い―浅草界隈(1 綺堂を半七に引合わせた浅草(半七老人の容貌)/2 半七行きつけの食い物屋/3 半七の親しんだ浅草)|第六章 健脚家だった半七老人―向島界隈|第七章 晩年の半七―赤坂周辺(1 息子の仕送りで楽隠居/2 隠居所は赤坂新町/3 隠居所の造り)|第八章 半七の友人たち―大久保周辺(1 半七に紹介された三浦老人/2 初対面は明治二十七年/3 大久保百人町の老人の住居/4 その他の友人)|第九章 半七の人物像―深川近辺(1 半七の性格/2 半七の嗜好/3 趣味のいろいろ)|第十章 半七の旅(1 行楽もかねた信仰/2 “江戸っ子”半七の旅)|第十一章 半七老人の終焉|あとがき/資料一 「半七捕物帳」の思い出 岡本綺堂/資料ニ 半七紹介状 岡本綺堂/文庫版あとがき

カバー地図:「永代御江戸地図」(弘化二年刊 著者蔵)
カバーデザイン:間村俊一
(ちくま文庫・720円・99/03/24第1刷・296P)
購入日:01/02/04
読破日:01/03/19

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