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「鬼平」の江戸

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「鬼平」の江戸
「鬼平」の江戸
(おにへいのえど)
今川徳三
(いまがわとくぞう)
[江戸入門]

まえがきに寄せられたTV『鬼平犯科帳』のプロデューサー市川さんの文章によると、筆者はシナリオ修業から考証の世界に転じられ、子母澤寛さんに師事していたとのこと。

この本を読むと、捕物の神様ということで、江戸の町民に慕われ、裁きは公平で温情にあついということで、盗賊からも一目置かれていたことがわかる。その反面、平蔵の属していた御先手頭の仲間やライバルからは、妬まれたり、でしゃばりと嫌われたりしたらしい。とくに、平蔵のライバルとして登場する松平左金吾が面白い。

読みどころ●小説やTVでお馴染みの鬼平こと、火付盗賊改め役長谷川平蔵に関する唯一の記録、松平定信のブレーン水野為長の遺した日誌「よしの冊子」をもとに、平蔵の実像と当時の江戸の町を綴った肩の凝らない読み物。

目次■鬼平と私―今川徳三さんの著書に寄せて 市川久夫|羽振りが利いた改め役方与力同心|平蔵の父長谷川宣雄|捕まるのはコソ泥と巾着切り|隠密の黒幕は水野為長|売り込み上手の田沼意次|天明飢饉と世直し大明神|毒殺といわれた将軍家治の死|平蔵打ち壊しの鎮圧に乗り出す|素人でも勤まる町奉行|田沼にとり入った平蔵|平蔵のライバル松平左金吾(一)(二)|本所の平蔵様|怪盗稲葉小僧新助|平蔵に捕まった岡っ引きの大物|歌舞伎役者を捕まえた平蔵|あいつぐ手柄で人気上昇の平蔵|二人に一人は隠し目付か隠密|隠密の大流行|長屋住まいの四百俵取り|町奉行と平蔵|与力に噛みついた座頭|佐渡へ送られた無宿人たち|鬼平犯科帳|左金吾は学が自慢、平蔵は捕りものの神様|十手の使用を禁じた平蔵|平蔵と人足寄場(一)(二)|長谷川平蔵略年譜/参考書/あとがき

カバー:倉橋三郎
時代:天明七年(1787)9月
場所:本所花町ほか
(中公文庫・629円・99/06/18第1刷・273P)
購入日:99/06/19
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