付添い屋の活躍に胸がすく、時代劇で見たい人情チャンバラ小説

付添い屋・六平太 鵺の巻 逢引き娘金子成人(かねこなりと)さんの文庫書き下ろし時代小説、『付添い屋・六平太 鵺の巻 逢引き娘』(小学館文庫)を入手しました。

本書は、付添い屋を生業にしている浪人・秋月六平太(あきづきろつぺいた)が、さまざまな事件に巻き込まれながらも、立見流の剣で退けていく、痛快人情チャンバラシリーズの第12弾です。

長年離れて暮らしていた隠蔵が、音羽の顔役・甚五郎の身内になって一月足らず。倅との微妙な間合いに、いまだ戸惑う、付添い屋稼業の秋月六平太。ある夜、仕事の帰り道で鉢合わせた賊を切り伏せて以来、謎の刺客に襲われはじめる。きな臭さが漂う中、六平太は日本橋の箔屋から依頼を受け、千住の百姓家で暮らす幸七のもとへ、娘のお糸を送り届けることに。ひとり宿に泊まっていた六平太だったが、ふと、お糸の父・新左衛門の「なんとしても娘を連れ帰って下さい」という一言が思い浮かび、急ぎ表へ飛び出した。嫌な胸騒ぎが……。
(本書カバー裏の紹介文より)

さて、今回も表題作を含めて、連作形式で四話が収録されています。

倅の隠蔵が気になる六平太は、音羽の居酒屋『吾作』で包丁鍛冶の政三と知り合いになりますが、政三には人に言えない過去がありました。

懇意にしている、木場の材木商『飛騨屋』母娘の芝居見物の付添いをする仕事の帰り道で、遭遇した賊を斬り伏せたり、絵師仙谷透水の付添いの後、正体不明の刺客に襲われたりと危難が続きます。

テレビドラマ「鬼平犯科帳」「剣客商売」「御家人斬九郎」などの脚本で活躍してきた著者らしく、そのままに映像化できそうなチャンバラシーンと人情劇が見事に構成された、エンターテインメント時代小説です。

時代劇のキャスティングを妄想しながら、読み進めることにします。

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『付添い屋・六平太 鵺の巻 逢引き娘』(金子成人・小学館文庫)(第12作)

『付添い屋・六平太 龍の巻 留め女』(金子成人・小学館文庫)(第1作)