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信濃一傳流の奥義と北辰一刀流

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朝日新聞の土曜版beのインタビューに、『信長の棺』で一躍注目される作家の加藤廣さんが登場された。作品発表までのことが語られていて興味深いものだった。自身は信長よりも秀吉のほうが好きで、次回作はその秀吉を描いたものということで、期待できそう。

ところで、佐伯泰英さんの『雷鳴 交代寄合伊那衆異聞』を読書中だったが、期待通り面白くて、一気に読み終えた。佐伯作品の魅力の一つは、主人公の成長力であり、いろいろな経験をすると、それがパワーに変わるというゲームのようなところが、読んでいて気持ちがいい。

このシリーズの主人公の二代目座光寺為清こと、本宮藤之助は、旗本家の下級武士から当主に変化(へんげ)する。物語の後半には堂々とした当主ぶりを示す。また、信濃一傳流の「天竜の暴れ水」というオリジナルの秘剣を遣っていたが、今回はいっそう進化して、幽玄で能楽の達人の舞に似た「信濃一傳流奥傳正舞四手従踊八手」を修得し遣う。そして、さらなる極みを目指して、北辰一刀流の千葉周作の玄武館へ入門を果す。

圧倒的なチャンバラシーンと、けれんみのないストーリー展開が魅力の「交代寄合伊那衆異聞」シリーズの今後がますます楽しみになった。

信長の棺

信長の棺

コメント

  1. ファン より:

    佐伯さん 進化してますよね。すっきり感がUPしてます。次はどうなるの?という楽しみでいっぱいです。