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薩埵峠と広重の絵

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引き続き、『火裂の剣―助太刀人半次郎 (時代小説文庫)』を読んでいる。物語も佳境に入り、ページを繰るのがもどかしくなってきた。

二千石取りの旗本高坂家の隠居新右衛門が異国の刀で何者かに刺し殺された。天流(破天一刀流)の遣い手で浪人の秋月半次郎は、新右衛門の息子・右京の仇討ちの助太刀を依頼される。従者の小助とともに、大坂へ向けて仇討ちの旅に出た三人は、沼津の宿で、事件に巻き込まれる…。

物語の中で、重要なポイントとして描かれるのが、東海道の難所の一つでもある、薩埵峠(さったとうげ)だ。由比宿と興津宿の間にあり、歌川広重の「東海道五拾三次之内由井」でもおなじみの駿河湾越しに富士山が見える絶景ポイントでもある。

三代将軍家光の時代を舞台にしているということで、東海道が十分に整備される前で、広重の絵よりはもう少し自然が残っていたかもしれない。作中では、薩埵峠に狼が出現するというシーンがあるぐらいである。

手元にある『東海道を歩く―どこからでも歩ける492キロ、29コース』の裏表紙に現在の薩埵峠の写真を掲載してた。