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嘉永・慶応 江戸切絵図〈1〉―江戸・東京今昔切絵図散歩 尾張屋清七板(1)

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ひと頃、『嘉永・慶応 江戸切絵図〈1〉―江戸・東京今昔切絵図散歩 尾張屋清七板 (古地図ライブラリー)』(人文社)をそばに置きながら、時代小説を読んでいた。幕末近くに刊行された尾張屋版全30図を見事に復刻したもので、彩色が施され見やすい。同一地域の現代図も併せて収録し、切絵図各図の解説はわかりやすくて、眺めているとイメージが膨らむ。

新装版 御宿かわせみ (文春文庫)』のるいの「かわせみ」は、何で日本橋ではなくて、大川端なのか? ふと、疑問に思ったことがあった。切絵図を眺め、江戸の町に思いをはせながら理由を考えた。

1)るいが生まれ育った八丁堀から近くて土地勘があった。

2)第一話の「初春の客」のストーリー展開上、あの場所がふさわしかった。

3)「かわせみ」という宿の名を印象付け、大川を効果的に作品の中で使い、江戸情緒を表現したかった。

4)東海道に出るにも無理が少なく、交通の要所であり、宿屋があっても不自然ではなく、川を挟んで深川があるから。

考えれば考えるほど、よい場所に立地しているように思えて、作者の平岩弓枝さんはよく考えられていると思った。

そうだ、久々に『御宿かわせみ』を読もう。明日はTVドラマも放送されるし。

新装版 御宿かわせみ (文春文庫)

新装版 御宿かわせみ (文春文庫)

新装版 御宿かわせみ (12) 夜鴉おきん (文春文庫)

新装版 御宿かわせみ (12) 夜鴉おきん (文春文庫)